ハンドガードは装着することで飛んでくる石や泥が手に当たることを防いでくれるアイテム。そのまま装着するだけでも泥除けの効果は高いです。しかし、第3戦時の#2大倉由揮選手や#11福村鎌選手を見ると、ハンドガードの装着だけでなく、ハンドガード自体にフェンダーマットを貼り付け、泥対策を徹底していました。
これについて大倉選手にお話を聞くと、「ハンドガードに泥がつくと重さで走行中に位置が下がってしまい、泥除けの意味がなくなってしまいます。また、ハンドル周りの重さが増えてマシンコントロールがしにくくなるので、できるだけ泥の付着は避けたいです。フェンダーマットで少しでも泥がつかないようにしています」とのこと。
フェンダー上部に装着し、前からの泥も防ぐ
フェンダーマットは通常フェンダー裏につけるのですが、第3戦ではフェンダー上部につけているライダーも見られました。フェンダー裏につける場合、タイヤからはねる泥の付着を防ぐことを目的としています。一方、フェンダー上部はそう簡単に泥がつくイメージがないかもしれません。1人で練習する際にはそこまでの泥はつきませんが、レースとなると話は別。スタートで一番前に出ない限り、前を走る選手からの泥を浴びることになります。
JNCCで活躍を続ける馬場大貴選手に話を聞くと、フロントフェンダー上部や、フロントゼッケンとフェンダーの隙間にマットを使用することで、前からの泥を防ぐと言います。
スイングアームやリアブレーキにつけて泥詰まりを防ぐ
スイングアームやリアブレーキ部分にフェンダーマットを貼るのも効果的。ここは地面に近く、泥が詰まりやすい場所でもあります。また、チェーンの下やリアブレーキ周りに泥が詰まるとチェーンの動きやレバー操作にも影響してくるためフェンダーマットが活用されています。
ダートフリークサポートライダーの小島庸平選手は、全日本モトクロス選手権にフル参戦していた際、汚れるのが嫌で様々なマディ対策を行ってきたといいます。お話を聞くと、フェンダーやシート、ハンドガードなどはもちろん、スイングアームやリアブレーキ周りといった細かい部分にも活用していたそうです。「動いて剥がれてしまうこともあるのですが、シフトレバーやリアブレーキとの間にも装着していました。マディの時は泥によって滑りやすくなります。それによってレバー操作のミスに繋がることもあるので、なるべく泥がつかないように使用していました」とのこと。