世界的に解決すべき問題とされている食品ロス。東京都では、2030年までに食品ロス量を2000年度(約76万トン)より半減させる目標を掲げています。飲食店で廃棄されてしまう食品を少しお得な価格で「レスキュー」できるフードシェアアプリを利用したことはありますか?

今回、U-NOTEでは、国内最大級の食品ロス削減サービス「TABETE」を運営する株式会社コークッキング取締役COO・篠田沙織さんに、「TABETE」がリリースされたきっかけや、リリース当初と今の飲食店やユーザーの意識の変化などについてお聞きしました。

社会の流れとタイミングが合った「TABETE」

―――「TABETE」ができたきっかけを教えてください。

篠田さん:弊社では2018年4月に「TABETE」をリリースする前から、食に関するワークショップ事業をやっていましたが、当時から食品ロスは解決しないといけない社会課題だと感じていました。

以前、余った規格外の野菜や調味料を各家庭から持ち寄ってスープにして無料で配るボランティアをイメージした「ディスコスープ」というイベントを定期的に開催していました。ですが、イベントという一時的なものであり、かつボランティアという無償の取り組みだけでは、参加者も運営側も持続しにくいと感じていました。

そんな時、デンマークで2015年に誕生したフードシェアリングサービス「Too Good To Go」から着想を得て「TABETE」をスタートさせることになりました。

―――2019年に食品ロスの削減推進法が施行されましたが、「TABETE」のリリースのタイミングは法改正などを見越して作られたのでしょうか?

篠田さん:ちょうど社会の流れとのタイミングが合ったのだと思います。もともと食品ロスという問題に課題感を持ったメンバーが集まって始めた事業だったことと、2015年の「Too Good To Go」のリリースが大きかったと感じます。