維持しやすい250ccクラスの中で人気のCB250R、GSX250R、NINJA ZX-25Rの3台。前回は取り回しや積載性能といった内容を比較した。今回は実際に街中を走ってその違いと特長を掘り下げていこう。
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三機種三様のエンジン特性
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3台とも250ccのエンジンを採用しているが、気筒数はホンダ:単気筒、スズキ:2気筒、カワサキ:4気筒とそれぞれ違う。
気筒数が変わるとなにが変わるのかと言えば、一般的には下記のような特長があげられる。
【パワーとトルク】
・気筒数が多い→エンジン回転数を稼ぎやすく、高出力型
・気筒数が少ない→出力は稼ぎにくいが、低回転域のトルクが厚い
【エンジンの滑らかさと振動】
・気筒数が多い→振動が少ない
・気筒数が少ない→振動が発生しやすいが、設計によって軽減することも可能
【燃費】
・気筒数が多い→各部で動く部品点数が多いなどの理由から、燃費は悪くなりがち
・気筒数が少ない→燃費は一般的に良くなる傾向だが、負荷がかかるとガクッと落ちることがある
今回の三機種も上のエンジン特性がほぼ当てはまる。ただし、最新のエンジンは多気筒エンジンだからといって低速トルクが極端に薄かったり、単気筒エンジンだからといって振動が大きいということはない。各エンジン特性のネガの部分は、昔のバイクと比べたらかなり小さくなっている。
CB250R、GSX250R、NINJA ZX-25Rのエンジン特性はどうだったのか?
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結論からいえば、先に述べた気筒数の特長通り、街中で軽快でトルクのある走りを楽しめたのがCB250R。逆に、最も気筒数の多いNINJA ZX-25Rだと、街中ではそのポテンシャルを発揮しきれず、高速道路や流れの速い幹線道路だと気持ちよく走ることができた。2気筒のGSX250Rはその中間的な立ち位置だが、一番オールマイティに使える幅の広さが印象的だった。