■リマの秘宝
中米コスタリカのココ島には『リマの秘宝』と呼ばれる財宝伝説が存在する。スペインがインカ帝国から略奪した金銀財宝が、この島のどこかに隠されているというものだ。
1820年、ペルーのリマにホセ・デ・サン=マルティン率いるペルー解放遠征軍が迫ると、当時ペルーを支配していたスペイン人たちは、16世紀に略奪したインカ帝国の財宝を安全な場所に移動させようと画策した。財宝を託されたのは英海軍大尉ウィリアム・トンプソンであったが、彼は船でココ島に向かう途中でスペイン人たちを殺害してして、財宝を我がものとしてしまった。
トンプソン一行はココ島のどこかに財宝を埋めて状況が落ち着いたら発掘しようと目論んでいたが、裏切りを知ったスペインに捕らえられてしまう。トンプソンとその部下ジェームズ・フォーブスは「財宝のありかを教える」と言って再びココ島に向かい、隙を見て逃亡を図った。二人は通りがかった船に乗って逃げ延びたが、トンプソンの行方はわかっていない。一方、フォーブスは米カリフォルニアに逃げ延びて、二度とココ島に戻ることなく生涯を終えた。
以来、数百にも及ぶトレジャーハンターがココ島を探し回ったが、今なお財宝は見つかっていない。豊かな自然が残るココ島は(映画『ジュラシックパーク』シリーズの舞台となる島はこの島がモデルといわれている)、現在国立公園として保護されており、コスタリカ政府は「財宝など存在しない」と発掘を禁じている。
参考:「Daily Star」「Wikipedia」ほか
※当記事は2021年の記事を再編集して掲載しています。
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提供元・TOCANA
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