■フロレンティンダイヤモンド

(画像=Von Chris 73 / Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0, Link,『TOCANA』より 引用)
フロレンティンダイヤモンドはインド産のイエローダイヤモンドで、137.27カラットという大きな宝石である。
その貴重さから伊フィレンツェのメディチ家の宝物とされたが、18世紀にメディチ家が消滅すると、フロレンティンダイヤモンドはロレーヌ公からオーストリアのハプスブルグ家にわたり、王冠を飾る宝石の一つとなった。
20世紀に入りオーストリア=ハンガリー帝国が滅亡すると、皇帝の一族はスイスに逃げ延びた。この時、フロレンティンダイヤモンドを含む王冠の宝石を全て携えていたというが、銀行の金庫室に預けて以降、行方不明になってしまった。一族は管理を任せていたブルーノ・シュタイナーという弁護士を詐欺で訴えたが、彼は後に無罪判決を受けている。
フロレンティンダイヤモンドは南米に持ち込まれたとも、再カットされて米国で売られたとも言われている。