幽霊を見る部屋
タンディーの研究を踏まえ、懐疑主義者で疑似科学バスターのクリストファー・フレンチと建築家のウスマン・ハクは、被験者に人工的に幽霊を見せる実験を行うために幽霊の出る部屋を作った。
タンディーは低周波の音が幽霊を見せるとしたが、電磁波の異常で幽霊を見るという説もある。
脳に電気刺激を与えると被験者は「時間の歪み」や既視感、存在感、体外への「投影」などの超常感覚を体験する。脳に幽霊を幻視する機能があり、それを電気的に刺激することは可能らしい。もしかしたら幽霊の出る場所では磁気の異常が起きており、脳が刺激されるのかもしれない。
フレンチらの作った部屋は直径3メートルの円筒形で、壁に低周波の音と電磁波を発生させる装置が組み込まれた。部屋に被験者が入ると、誰もがゾクゾクする不快な感じを覚え、体外離脱や何かがいる気配を感じた人もいた。実に94パーセントの人が「何かを感じた」のだ。タンディーの仮説は正しかった。