たびたび目にすることがある医療ミスの報道、治療目的で訪れた病院での医療ミスによって命を落とす、健康を害される、というのはただでさえ負担の多い病気の状態において、悪夢としかいえないだろう。

 もちろん日本だけでなく海外でも医療ミスは起きている。今までにどの様な事例があるのか、今回は5つ取り上げて紹介したい。

【1】適合するはずがない臓器の移植

「ありえなさすぎる…!」世界で起こった“最恐”医療ミス5選!
(画像=画像はUnsplashのPiron Guillaumeによる,『TOCANA』より 引用)

 なんらかの事情で臓器に異常はあれども、その臓器自体を他人から移植すれば回復が見込めるという人は、アメリカだけでも12万人以上いるといわれている。    17歳のジェシカ・サンティヤンもそのひとりで、彼女は心臓と両方の肺の移植を希望していた。移植手術では、適合する臓器を提供されずに亡くなる人も多いが、彼女は運よく手術を受けられることとなった。

 念願の手術は、名門デューク大学病院で行われ、手術自体は成功した。だが、ジェシカの体は移植された新しい臓器を拒絶してしまう。他人の臓器を移植した体が受け入れないということはまれに発生する。しかし、彼女の場合は、病院側の単純な確認ミスによって起きてしまった。なんと、ジェシカの血液型はOだったにもかかわらず、臓器ドナーの血液型はAだったのである。本来であれば10人以上の関係者が確認をするはずだが、関係者がその確認作業を怠ったため、このような人為的なミスが起きてしまった。    病院はこのミスを11日間も隠し続けたが、その後新しいドナーを探すためにやっと事実を世間に公表。ジェシカはすぐさま新たな移植手術を受けたが、残念なことに脳死状態となり、最初の手術から15日後に生命維持装置を外されてしまった。その後、ジェシカの母親は病院側が治療を放棄し、自然死に見せかけようとしたのではないかという疑念を持っていると語った。