マザー・テレサの“ダークサイド”
インドで宣教師によって運営される乳児院は、1950年にアルバニア人の修道女、マザー・テレサによってカルカッタに設立され以来、現在インドには244のシェルターがある。
マザー・テレサが創設したシェルターは国際的に拡大し、特に東インドのコルカタにある「死を待つ人の家」のような施設は、世界中に知れ渡った。同時にマザー・テレサを聖女として美化する声は世界中にあふれた。
しかし、マザー・テレサには数々の毀誉褒貶がある。マザー・テレサは「死を待つ人の家」で病人に鎮痛薬を与えず、病人たちは医学的知識のないシスターたちの世話を受け、非衛生的な環境下で暮らしていた。
マザー・テレサを「胡散臭い人物」と呼んでいたジャーナリストのクリストファー・ヒッチンズは、「マザー・テレサは、彼女名義の通帳に多額の現金を所持していた。世界中から集まる寄付金を使えば、インドで最も進んだ病院を建てることも可能だった」と本に書いている。またマザー・テレサは、ハイチの独裁者ジャン=クロード・デュヴァリエとも親交を持ち、多額の寄付金を受け取っている。