■犯人イスラエル・キース逮捕へ
28日、サングラスで顔を隠した男がアラスカのATMで600ドル(約6万円)を引き出そうとし、500ドル(約5万円)の上限を超えていたため失敗。その夜、男は500ドルを引き出したのだが、警察が駆けつけたとき男はすでにその場を去っていた。その後、アリゾナ、ニューメキシコ、テキサスのドライブスルーATMで金が引き出されたが、警察は到着するのが常に数分遅く、犯人を取り逃がし続けた。男は常にマスクを被っていたためATMの防犯カメラでは顔が確認できなかったが、白いフォード・フォーカスを運転し、白人で、183cmを少し超えたくらいの身長だと割り出された。
3月、パトロール中のテキサス州警察官がホテルの駐車場から出て来た長身の白人の男が、白いフォード・フォーカスに乗るのを目撃。警官は後を追い、車を停車させた。男の運転免許はアラスカで取得したもので「イスラエル・キース」という名前が記されていた。車の中からは、現金引き落としに使用されていたサマンサのデビットカード、サマンサの携帯電話、大量の現金が発見された。しかし、サマンサはいなかった。
イスラエルは、サマンサ誘拐事件とATMカードの不正使用の容疑者として逮捕されたが、テキサス州の警察では黙秘を続けた。FBIは焦った。サマンサが生きているなら早く助けたいと思っていたからだ。