朝倉山椒の特徴
実が他の山椒に比べて大粒でフルーティーな香り、辛みがまろやかでとても上品な味わいです。
まるで優しいハーブのような。
意外にもミカン科に属するのだそうです。
生育面では、雪や湿気に弱く枯れやすいというデリケートな朝倉山椒。
山椒の木には棘がありますが、朝倉山椒には棘がありません。
なぜ棘がないのか、原因は明らかでなく、突然変異でそうなったと考えられているようです。
棘のない上品な山椒。何かますます高級な感じがしますよね。
今回、山椒の加工食品、調味料を食べ比べてみたのですが、食べている内に体がポッポッてと温かくなるような感覚がありました。
口の中がさっぱりして、胃が活発に動くような感覚もあり、食欲増進効果があるのではないかと思います。
実際、山椒には脂質、糖質の吸収を抑制する効果があり、主成分である「サンショオール」には整腸作用もあり、お腹の冷えにも効果ありと言われているそうです。
こちらが収穫されたばかりの朝倉山椒です。緑がとても色鮮やかです。
朝倉山椒発祥の地
養父市朝倉地区に朝倉山椒の苗木を育てている畑があります。
山深い谷の中にあり、その昔は山陰街道として多くの人々が往来したようです。
NHKの朝ドラのモデルにもなった植物学者の牧野富太郎が明治45年頃、養父市八鹿町朝倉で朝倉山椒を新品種として認定し「アサクラザンショウ」の名称で品種登録しました。
朝倉山椒は湿気に弱く、環境によってはすぐ枯れてしまうので、生命力が強い山椒に接ぎ木をして品種改良をしながら育てているそうです。
採れたての朝倉山椒の実を齧ってみました。
ぷしゅっと、柑橘系のさわやかな果汁が口の中に広がりました。
山椒とは思えないほどフルーティーでジューシーな香りです。
あわせて山椒らしい痺れを感じました。
ただ、痺れるといっても嫌な感じではなく、爽やかさが口の中に広がって活き活きと飛び跳ねているようでした。
朝倉山椒はここから始まりました。
朝倉山椒の苗木を育てている畑のそばに朝倉城跡があります。
朝倉は越前の一乗谷に城下町を作った朝倉氏の発祥の地なのだそうです。
朝倉城跡は小高い山(丘)の上にあり、 この日は生憎雨模様だったため、残念ながら上までは登れなかったのですが、東区長さんが子どもの頃は山の上の広い原っぱで走り回っていたそうです。子どもたちには格好の遊び場だったのでしょうね。