一年を通じて使えるグリップヒーター
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BMWモトラッドのモデルでお馴染みの装備といえば、グリップヒーター(BMWではヒートグリップと呼ぶ)です。今では標準装備する車両も多くなりましたが、量産市販車でいち早くグリップヒーターを採用したのはBMWモトラッドです。後付けのグリップヒーターとは異なり、グリップ径が太くなることもなければ、ハンドルに不恰好なスイッチを増設する必要もありません。
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右側のスイッチボックスのスイッチ(MODEボタンの上)を押すとヒーターが作動。1/2/3の3段階で温かさを調整できます。真冬の必需品!と思われがちなグリップヒーターですが、じつは1年を通じて使用できる便利な装備です。例えば、春〜秋の雨の日など、気温が低くなくても手先が冷える状況はよくありますよね。そんな時にもグリップヒーターは大活躍。手先の冷えは、スイッチ操作やブレーキ操作の精度に直結するので、これも立派な安全装備のひとつなのです。
多彩なメーター表示
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6.5インチのTFT液晶ディスプレイを採用するF 900 R。その視認性は日中でも抜群です。もちろん、メーター表示の輝度は「設定」メニューから変更することも可能です。メーターはバータイプのタコメーターをメインで表示する通常モードと、アナログタコメーターのようなグラフィックをメインにした表示を2種類、計3種類を用意するほか、各種設定メニューも豊富に用意しています。
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通常モード
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こちらが通常モード。バータイプのタコメーターの上に速度を数字で表示するモードです。外気温やグリップヒーター、ライディングモード、ギア、時刻については常に表示します。
スポーツモード
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こちらはスポーツモード。中央には左右の最大バンク角を表示し続けます。左<DTC>はダイナミック・トラクション・コントロールの介入度をパーセンテージで示すモニターで、<BRAKE>は減速の際の加速度(減速G)を視覚的に表示するもの。この加速度は、ブレーキングによる減速Gが生じるとリアルタイムでバーグラフに反映されます。
スポーツモード(ラップタイム付き)
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このモードは車載コンピューターのラップタイマーを使用する際に使う表示モードで、主にサーキットでスポーツ走行をする際に便利な表示です。直近や過去のラップタイム、ベストラップなどサーキット走行に必要な情報がわかりやすく整理されています。このモードについては、ベストラップの表示方法などを自分好みに設定変更することも可能です。
シフトポイントも好みに設定可能
F 900 Rではメーターの表示設定も自由に変更することができます。例えば、エンジンが任意の回転数に到達したらフラッシュライトで知らせてくれる「シフトポイント」。下の写真でメーター上部中央で白く点灯している部分がありますよね。これがF 900 Rのシフトポイント・インジケーターです。
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例えば、シフトアップしたい回転数=シフトポイントを6,500rpmに設定すると、加速中に6,500rpmに達した瞬間にインジケーターが点滅。タコメーターを見ていなくてもライダーは設定回転数に到達したことを認識できるのです。
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以下はシフトポイントの設定画面です。インジケーターの点滅をどこまで続けるのか、さらにインジケーターの明るさや、点滅する周波数(点滅パターン)までも細かに設定が可能です。
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車体情報をひとめとめにしたオンボードコンピューター
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F 900 Rをはじめ、BMWモトラッドの多くのモデルでは、走行距離やメンテナンス時期、バッテリー電圧、総走行距離、平均燃費、航続距離など、さまざまな車体情報を一覧できるオンボードコンピューターを搭載しています。
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上はその表示画面の一例です。あらゆる情報をすぐ読み取れるように見やすいレイアウトを採用しています。