マグネターという天体はスプーン一杯分が10億トン
宇宙ではわれわれの想像を超えるような天体が存在します。特に知られるのが、光が脱出できないほどの重力を持つブラックホールですが、マグネターも想像を絶するような天体で、「宇宙最強の磁石天体」と呼ばれるほどの強力な磁場を放ちます。
マグネターとは、中性子星の中でも極めて磁力が強いものを指します。その磁力は、人類が作ることができる最強の磁力の10億倍もの強さだそうです。そして、マグネターは密度も非常に高く、わずかスプーン1杯の量で10億トンにもなると言われます。
これまでに20数個のマグネターが発見されていますが、天の川銀河には推定で3000万個のマグネターが存在すると考えられています。
ちなみに、マグネターに近づくと、人間は1000キロほどの距離で生命活動が維持できなくなり、さらに表面に近づくと原子レベルで分解されてしまうのだそうです。マグネターはこのような極端な天体ですが、同時に、宇宙の謎を明らかにする重要な手がかりにもなると考えられています。
地球外の知的生命体に向けたメッセージを積んだディスクが宇宙を飛んでいる
このディスクを積んでいるのは、太陽系の外まで飛んでいく探査機のボイジャー1号と2号で、1977年に打ち上げられました。ディスクは地球の生物や文化を記録したもので、地球外の知的生命体が解読できるようにデザインされており、宇宙のちりから中身を守るために金でメッキされているため、「ゴールデンレコード」と呼ばれます。
ゴールデンレコードには59の言語での挨拶や、115枚の画像、バッハの作品など世界各地の楽曲27作品が収められ、太陽の位置情報やレコード再生の手順も記載されています。日本からのメッセージとして、「こんにちは、お元気ですか」という日本語の挨拶と、尺八の曲も収録されました。
他にも、1977年当時のカーターアメリカ大統領と国連の事務総長ワルトハイムからのメッセージなども入っています。レコードにはウラン238の試料も添付され、その残量から経過時間も知ることができるようになっています。
ボイジャーは太陽系の彼方に向かって飛び続けており、その距離は地球から二百数十kmほど。いつの日か知的生命に出会って、地球文明を伝えられたらと思うと、ロマンがありますね。