他の星の知的生命と交信できる確率を求める方程式がある

その方程式を生み出したのは、アメリカの天文学者フランク・ドレイク博士。彼は地球外知的生命体の探査を主導してきた先駆者です。1960年には、宇宙人がいる可能性のある星として、くじら座のタウ星とエリダヌス座のイプシロン星を選び、これらの星に電波望遠鏡を向けて、信号を探しました。

彼が考案した「ドレイクの方程式」は、次の7つの要素の積で表されます。1つ目が「銀河系の中で毎年生まれる恒星の数」、2つ目が「その恒星が惑星系を持つ確率」、3つ目が「その惑星系の中で生命の発生に適した環境をもつ惑星の数」、4つ目が「その惑星に実際に生命が発生する確率」、5つ目が「知的生物に進化する確率」、6つ目が「知的生物が他の星との間で通信が行えるような技術文明を発展させる確率」、そして最後が「その文明の寿命」です。

この方程式は、あとの項目ほど答えを出すのが難しいという特徴があり、結局どのような数字が答えになるのか、議論を呼ぶところなのだそうです。

大きすぎて分割された星座がある

夜空には大小合わせて88の星座が輝いています。現在もっとも大きい星座は「うみへび座」です。しかし、かつてはそれ以上に大きな星座がありました。それが、アルゴ座です。しかし、あまりにも目立ちすぎたゆえ、4つの星座に分割されてしまいました。

アルゴ座は、ギリシャ神話に登場する英雄イアソン率いる冒険者たちが乗った船「アルゴ号」にちなんだ星座です。アルゴ号には、ヘルクレス座のもとになったヘルクレス、こと座のもとになったオルフェウス、ふたご座のもとになったカストルとポルックスなど、星座になった神話の登場人物たちも乗り込んでいました。彼らは金の羊毛を求めて旅立ち、多くの困難を乗り越え、見事に使命を果たしました。

壮大な冒険物語とともに、アルゴ座は巨大な存在として夜空に輝いていましたが、星座としてはあまりに大きすぎるため、18世紀にフランスの天文学者ラカイユによって、とも座、りゅうこつ座、ほ座、らしんばん座という、それぞれ船のパーツの名がついた星座に分割されてしまいました。