世界初の宇宙飛行は2時間未満

1961年4月12日、旧ソ連は世界初の有人宇宙船「ボストーク1号」を打ち上げました。これに乗り込み、人類で初めて宇宙に行った人物となったのが、ユーリ・ガガーリン少佐です。「地球は青かった」という言葉を残したこともよく知られています。

この世界初の宇宙飛行ですが、時間にしてわずか1時間48分という短いもので、大気圏外を1周したあと、大気圏に再突入しました。このボストーク1号は一人乗りの宇宙船で、乗組員であるガガーリンがコントロールできる部分はほとんど無かったそうです。

ガガーリンが宇宙飛行に成功したわずか3週間後には、今度はアメリカがマーキュリー3号にアラン・シェパードを乗せて、有人宇宙飛行に成功させますが、こちらは打ち上げの勢いで宇宙に飛び出したあと、すぐに大気圏に戻ってくるというもので、ガガーリンの宇宙飛行よりもさらに短い15分の弾道飛行でした。このシェパードさん、さきほどお話した月でゴルフをした人と同一人物です。

ちなみに、人類初の宇宙飛行という偉業を達成したガガーリンはその7年後、戦闘機の訓練飛行中の墜落事故で、34歳という若さで亡くなりました。

世界遺産に登録されたプラネタリウムがある

そのプラネタリウムがあるのは、オランダのフリースランド州にあるフラネカーという小さな町です。現存する世界最古のプラネタリウムとされるロイヤル・エイセ・エイシンガ・プラネタリウムは、エイシンガという人物によって、1774年から81年にかけて作られ、いまも現役の施設として稼働しています。エイシンガは、ウール工場を経営するかたわら、天文学に興味を持ち、自分の家にこのプラネタリアムを作ってしまいました。

そのプラネタリウムとは、リビングルームの天井に、機械仕掛けで太陽系の動きが再現されているというもの。1000個以上の手作りの釘と木製の歯車が使われており、完成から200年以上経った今でも、きちんと惑星の動きが示されています。

この家は、現在も博物館として一般に公開されており、世界中から天文ファンが訪れるそうです。歴史的な価値が認められて、2023年には世界遺産に登録されました。
自力で作ったプラネタリウムが、200年以上経っても人々を魅了するというのは、ロマンがありますね。