月の模様が何に見えるか、国によって様々

日本では、月の模様はウサギが餅つきをしているように見える、と言われますね。アジアの他の国でも、月の模様をウサギに見立てる習慣は広くあります。韓国では、日本同様に餅つきをするウサギの絵が描かれるそうです。中国では餅つきではなく、ウサギが薬草を挽いている姿にたとえているということです。この「うさぎ」の伝承はインドの伝説から始まり、中国や日本に伝わってきたものとされています。

しかしながら、アジア以外の地域では、月の模様はまったく別のものに見立てられます。例えば欧米では「女性の横顔」とされ、アラビアではライオンだと言われたりします。また、南半球のオーストラリアでは、月が上下左右反対に見えます。そのため、月の模様は「男の人の顔」に見えるのだそうです。

他にも「ワニ」「大きなハサミのカニ」「本を読むおばあさん」など、地域によって様々なものに解釈されます。
世界各地で、月を見る人々は想像力を働かせ、さまざまな解釈や伝承を生み出してきたのです。

高校生が開発した宇宙食がある

その宇宙食というのは、福井県小浜市にある福井県立若狭高校の生徒が開発したサバ缶です。宇宙食開発は、若狭高校と統合された旧小浜水産高校で2006年に始まりました。学校がある小浜では、古くから獲れたサバが、鯖街道と呼ばれる街道を通って京都に運ばれていました。そのような地に位置する旧小浜水産高校には、サバ缶を製造する実習工場が併設されていたのです。

宇宙食のサバ缶開発は、NASAなどが開発した食品製造の衛生管理システム「HACCP(ハサップ)」を高校で取得したことが契機となりスタート。開発は簡単にはいかなかったようですが、先輩から後輩へと何代にもわたってノウハウが受け継がれていき、ついに開始から12年経った2018年にJAXAの認証を取得しました。

そして、2020年に宇宙飛行士の野口聡一さんが、国際宇宙ステーションでこのサバ缶を食べる食レポをYouTubeで配信し、宇宙にサバ缶を飛ばすという夢が現実のものとなりました。