火星の衛星フォボスでジャンプすると、800mぐらい跳べる

天体の重力は、その天体自体の重さで変わってきます。例えば、地球より軽い月の重力は地球の6分の1ほどです。これは月でジャンプすると、地球よりも6倍高く飛べるということを意味しています。だいたい地球で垂直にジャンプすると50cmほどなので、月でのジャンプは3mくらいになります。

では、月よりもっと小さい天体でジャンプするとどうなるでしょうか。準惑星の冥王星でジャンプすると、7m以上になります。火星と木星の間にある小惑星のケレスでジャンプすると、15m以上になります。そして、火星の衛星であるフォボスでジャンプすると、なんと800m近くも跳べるそうです。

ただし、フォボスでも、普通にジャンプする限りはたとえ高く跳べても、地表に戻ってこられなくなるということはないようです。逆に地球よりも大きい木星では20cmも跳べないそうです。

火星の地表にはかつて水が流れていた

地球のすぐ外側を回る惑星、火星。その表面を望遠鏡で見ると、運河のように見える地形があります。今でこそ火星は極寒の砂漠の星となっていますが、干上がった三角州、川岸といった地形から、水が流れていた時代があったことが見て取れます。

これらの水はどこへ行ってしまったのでしょうか?最新の研究によると、多くの水が地殻内にある鉱物に取り込まれ、残りの水は宇宙空間に流出したと推定されています。そして、火星はかつては地表にも多くの水を湛えており、微生物の生息にも適していたであろうことがわかっているそうです。さらに、火星には水だけでなく、生命をつくる有機物が存在し、また火山もあるので、生きていくのに必要なエネルギーも揃っています。

では、実際に火星に生命がいたことはあるのか、というと、これはまだ分かってないのですが、NASAの火星探査車「パーシビアランス」が、生命の痕跡を見つけるために今まさに活動を行っています。火星で採取されたサンプルを地球に持ち帰ってきた暁には、地球外生命の証拠が見つかることが大きく期待されています。