■ファイストスの円盤

 1908年にクレタ島のミノア宮殿ファイストスで発見された「ファイストスの円盤(Phaistos Disc)」は、紀元前2000年紀に遡る謎の粘土円盤である。その両面にはらせん状に配置された一連のユニークなシンボルが刻まれており、両面に合計45の象形文字のような文字を使用して作成された241個の表現が収録されているが、その意味と目的は依然として謎のままだ。

まだ解読されていない謎の古代文字&古文書トップ10
(画像=画像は「Wikimedia Commons」より,『TOCANA』より 引用)

 円盤に刻まれたシンボルは、他の古代文字には見られないレベルの洗練さを示しており、多くの言語学者や考古学者を魅了している。これらの絵文字表現は宗教的または物語的なメッセージを伝えるものであるとの仮説もあり、その一方で装飾芸術の一種または原始的な文字体系であると考える専門家もいる。

 ファイストスの円盤を解読しようとする学者や愛好家によるさまざまな試みにもかかわらず、その言語、文字、または意図されたメッセージに関して研究者間の合意は得られていない。匹敵する碑文が存在しないことと、そのシンボルの独特の性質が解読の取り組みをさらに複雑にし、考古学で最も難解なパズルの1つであると理解されている。

参考:「Ancient Origins」ほか

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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