■ロンゴロンゴ文字

「ロンゴロンゴ文字(Rongorongo Script)」は、イースター島の木簡や杖などのさまざまな遺物で発見されており、歴史上最も不可解な未解読の文字体系の1つである。遺物に刻まれたこれらの絵文字は、本質的に象形文字である複雑なシンボルの体系を示しており、研究者らは古代ラパ・ヌイ(Rapa Nui)文明における文字の形式や情報を記録する手段を表しているのではないかと考えている。

まだ解読されていない謎の古代文字&古文書トップ10
(画像=画像は「Wikimedia Commons」より,『TOCANA』より 引用)

 視覚的に区別できる文字にもかかわらず、ロンゴロンゴ文字を解読する取り組みは大きな課題に直面している。対訳テキストや文脈上の参照が欠如していることと、その文字を特徴とする遺物の数が限られていることが、解読の試みを複雑にしているのだ。

 伝える内容に関する憶測には、宗教的または系図的な情報、歴史的記録、あるいは物語の形式などがある。しかしこの文字のとらえどころのない性質と、解読における重大な進歩がないため、ロンゴロンゴ文字の本当の意味と目的は研究者の追及をかわし続けており、古代文字の最も難解な謎の1つとなっている。