それでもスシローが好調の理由は?

 スシローには「高い」「小さい」といったネガティブな意見も目立つが、それでも業績は好調だ。なぜスシローは消費者に支持されるのだろうか。

「スシローはフェアメニューが人気で、フェアに合わせてお客さんが来店しています」(重盛氏)

 23年開催のフェア「40周年!大大大大感謝祭り」では、「大切りめばち鮪」が100円(税込)で、「大大大大感謝のかに祭」では「ボイル本ずわい蟹1貫」も100円(税込)で提供された。目新しい旬のネタが提供されるため、顧客も飽きずに来店できるというわけだ。

「ITを活用した使い勝手のよいサービス提供が実現していることも支持されている理由といえるでしょう。来店予約は簡単に行えるだけでなく、待ち時間が120分でもLINEで予約すれば、『あと30分で案内できそうなのでお店に近づいてください』といったメッセージを受け取ることができる。待ちながら別のことができるのは助かりますよね。

 各社アプリを展開していますが、まだまだ利便性ではスシローが抜きんでている印象です。そのため、何かあった時に利用する店舗の一つとして、消費者の選択肢に入るのでしょう」(重盛氏)

 最近では、一部店舗で大型のデジタルモニターで寿司が流れる様子を映す試みがされている。実際にレーンに寿司を流さなくても、回転寿司ならではの楽しさを感じることができるこのサービスは好評のようだ。回転寿司というと、価格や寿司に目を向けがちだが、店舗体験も店を選ぶ上で重要な要素になるのだろう。

(文=福永太郎/編集者・ライター、協力=重盛高雄/フードアナリスト)

提供元・Business Journal

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