価格相応の価値に届いていないと「高い」と感じる

 FOOD&LIFE COMPANIESの24年9月期第1四半期決算を見ると、売上高855億3300万円(前年同期比25.8%増)、営業利益61億2300万円(290.1%増)と増収増益となっている。業績が好調のスシローだが、くら寿司やはま寿司に比べると「値段が高い」という声がSNS上で見られる。その理由は何か。

「価格設定が大きな理由でしょう。スシローは立地によって価格が異なり、郊外型店舗は一番安い黄皿が120円で一番高い黒皿は260円ですが、都市型店舗になると黄皿150円で黒皿が290円で販売されています。一皿125円〜のくら寿司(一部店舗は110円~)や、一皿110円〜のはま寿司に比べた時に、高い金額が目につくのでしょう。

 ただし、価格相応の価値があるメニューを提供していれば、『値段が高い』という評価にはならないため、割高に感じている消費者が一定数いると考えられます。スシローは商品によってネタの厚さや大きさが異なります。たとえば、SNS上でタコが薄いという声がありましたが、実際に食べてみると、歯ごたえを感じることが難しいほどの薄さでした」(重盛氏)

 23年11月には、「茄子の揚げびたし」が「写真に比べるとペラペラ」といった形で物議を醸し、炎上した。ネガティブな印象は強く残るもの。仮に満足できる寿司もあったとしても、薄いと感じる寿司があると「高い」と感じてしまうのは理解できる。