図4にその結果を示すが、4回目ワクチン接種率、コロナ感染の既往歴、PCR検査数は、相関係数が0.54、0.59、0.54と正の相関が見られ、抗N抗体保有率は、相関係数-0.61の逆相関が見られた。

図4 新規感染者数の増減に関わる因子
そこで、新規感染者数の増減と相関が見られた4つの因子について、多変量解析を行ったところ、PCR検査数、抗N抗体保有率、4回目ワクチン接種率の
P値は、それぞれ、0.0001以下、0.0045、0.03で独立した因子であることが判明した。コロナ感染の既往歴は有意な因子ではなかった。
ワクチンを打てば打つほどコロナに感染しやすくなることが、統計学的にも確認されたことになる。
では、ワクチンを打つほど感染しやすくなることは、医学的に説明可能であろうか。
図5は、4回目ワクチン接種率と抗N抗体保有率の相関を示す。4回目ワクチン接種率が高い長野、秋田、山形で抗N抗体の保有率が低く、4回目ワクチン接種率の低い沖縄や大都市圏で抗N抗体の保有率が高かった。抗N抗体で代表されるコロナ感染に伴う免疫獲得がワクチンの追加接種によって抑制される可能性があるだろうか。