ソーシャルリクルーティングを行なう目的

ソーシャルリクルーティングを行なう目的は、優秀な人材にいち早くアプローチすることです。総務省が公開している「令和5年版 情報通信白書」によれば、日本のソーシャルメディア利用者数は2022年で1億200万人。2027年には1億1300万人まで増加すると言われています。

なかでも、多くの就活生は情報収集手段としてSNSを積極的に利用しています。主に、インターンシップや説明会の情報、企業の最新の情報などを確認する目的で使用しているため、SNSで自社の情報を発信することで、多くの就活生にアプローチできます。

日本では採用手法としてソーシャルリクルーティングを導入している企業はまだまだ少なく、約3割程度です。求職者がSNSを利用して情報収集を行なっているのに対して、企業側が対応していないため、ソーシャルリクルーティングをいち早く導入することで、優秀な人材へのアプローチも可能です。

参照:総務省「令和5年版 情報通信白書」

参照:PR TIMES「半数以上の就活生が就職活動でSNSを活用する一方、企業のSNSの活用率は約3割」

ソーシャルリクルーティングが活発化されている背景

ソーシャルリクルーティングが活発化している背景には、就活生の情報収集源の変化が関係しています。2023年に実施された「Z世代就活生のSNS活用に関する実態調査」によれば、Z世代の就活生の58.1%は就職活動においてSNSで情報収集を行っていると回答しています。

企業のSNSアカウントをチェックしている就活生も多く、半数以上の55.2%はSNSで企業について調べていることが分かっています。特に求められているのは、業務の1日の流れや社内の雰囲気、人間関係など、企業のサイトには掲載されていないリアルな情報です。

ソーシャルリクルーティングでは、こうした就活生が希望するカジュアルな情報発信が可能。競合他社との差別化を図るのに低コストかつ効果的であるため、ソーシャルリクルーティングが活発化していると考えられています。

ソーシャルリクルーティングを導入するメリット

ソーシャルリクルーティングの導入を検討している方に向けて、ソーシャルリクルーティングによって得られるメリットをご紹介します。採用手法の見直しを行なっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ビジネスポテンシャルの高い人材を確保できる

履歴書や職歴書では分からない求職者のビジネスポテンシャルを把握できるのが、ソーシャルリクルーティングを導入するメリットです。

ソーシャルリクルーティングによって、自社アカウントを通じて求職者のSNSアカウントを把握することが可能になります。投稿内容からは、どの程度ビジネスへの関心があるかを読み取ることができます。投稿から求職者のビジネスポテンシャルを把握できれば、優秀な人材への適切なアプローチに繋がります。

ミスマッチを防げる

ソーシャルリクルーティングを導入すれば、入社後のミスマッチを防ぐことにも繋がります。

ソーシャルリクルーティングは、求職者のSNSアカウントでの投稿内容を通して、面接や履歴書でははかりきれない情報を得られるのがメリット。求職者の人柄やコミュニケーションが自社の社風と合っているかどうか、入社前のやりとりを通して正確に把握することが可能です。

SNS上でやりとりを重ね、相互理解を深めてから応募に至るため、従来の採用手法である求人広告に比べて、入社後のミスマッチを防げます。

採用コストを抑えられる

採用コストを抑えられるのもソーシャルリクルーティングを導入するメリットです。SNSアカウントは基本的に無料で開設・運用ができます。SNS広告を回す際は費用がかかりますが、そうでもしない限り無料で使い続けられるため、採用コストを抑えられます。

求人広告や人材紹介サービスは一般的に100万円程度の費用が発生します。ソーシャルリクルーティングであれば費用がかからないので、その分のコストを大幅に削減することが可能です。

知名度向上につながる

SNSは拡散力に優れているため、企業の知名度向上も期待できます。自社アカウントをフォローしている求職者だけでなく、幅広い層に対しても自社の魅力を自由かつカジュアルにアピールできます。

特に自社独特のユニークな取り組みは、SNSで拡散されやすい傾向にあります。求職者が求める情報に加えて、お役立ち情報や媒体に適した情報などを発信することで、企業の知名度向上効果も期待できます。