「ザ・ボス」ポステコグルー監督の魅力
ー札幌での活躍後、川崎には戻らず横浜F・マリノスに再び期限付き移籍されますがこの経緯は?
三好:そもそも札幌がレンタル(期限付き移籍)だったんで延長っていう可能性もあると思っていたんです。チームの方からは、レンタル延長だと札幌にとってなかなか未来がないので2年目以降も残りたいなら完全移籍という話もありました。でも川崎的には出すつもりはないということでレンタル延長はもう厳しいということになって。
川崎はその年(2018)も優勝したんで帰ってまた主力を張れるようなチームではないと思い、だったらもう1年自分を欲してくれるクラブがあったらと思っていたところで、ちょうどマリノスからオファーがありました。その時ポステコグルー監督だったんですが、また面白いサッカーやってるなと思いそこに惹かれました。
ーポステコグルー監督の指導はどのようなものでしたか?
三好:本当に“ボス”って感じでしたね。僕は半年しかやっていないですけど、(ペトロヴィッチ監督とは)また違った絶対的自信を持っていて、やり方も徹底してより規律のある厳しい監督でした。
負けた試合後なんかは、ミーティングで本当にドヤされるくらいのピリッとした雰囲気を常に保っている監督だったんで。コーチ陣を含めて徹底した数値を出したり。スプリントの回数とかボックス内に侵入した回数とか、ポジション取りの部分も含めて本当に細かいところを(チェックして)。緻密なサッカーだなと思います。
ーポステコグルー監督のサッカーは楽しかったですか?
三好:楽しかったですよ。常にボールを握ろうとする主体性を持ったサッカーは自分も好きです。だから色んな考え方を持っている監督のもとでやれるっていうのはサッカー選手としてすごく嬉しかったですし(それまでと)違った攻撃的なサッカーというのを学べたなという風に思っています。
インタビュー前編では、三好自身にとって「基盤を構築した」というユース時代からプロデビューした川崎での挫折、そしてペトロヴィッチ監督やポステコグルー監督との出会いまでを振り返った。
後編では、ベルギーやイングランドへの海外挑戦と現在所属しているバーミンガムでの状況についてお届けする。