グルメサイト離れの理由は高いコストと低い信頼性
従来のグルメサイトを使わない飲食店も現れている。新たな予約媒体の誕生も背景の一つだが、グルメサイト離れの主な要因は信頼性とコストにあるようだ。
「飲食店がグルメサイトに掲載する場合、月額数万円の固定費のほか予約数に応じて客1人当たり50~200円程度の『送客手数料』を支払う必要があります。人気店では月額10万~数十万円にもなり、この分の利益を確保しようとすると数百万円もの売上が必要になります。一方でインスタグラムに投稿するだけなら無料です。高いコストがグルメサイト離れの一因です。
また、現在では韓国料理チェーン『韓流村』と食べログの間での裁判が話題となっているように、グルメサイトに記載される評点一つで飲食チェーンの売上を数千万円単位で左右してしまいます。大きな影響力を持つグルメサイトの評点の基準がブラックボックスである、という点が、飲食店側のグルメサイトへの不信感につながっていることも背景にあります」(同)
1店舗で月々数十万円単位の支払いは大きな金額だ。そのうえで不信感を持ってしまえば、あえてグルメサイトに掲載しないという選択をとってもおかしくはない。SNSと違って店舗側の運用次第で売上を上昇させにくいというデメリットもある。