大和証券は歴史と実績がある大手の対面証券会社である。大和証券のつみたてNISAではETFへも投資可能だ。しかし、投資信託とETFのどちらを選ぶべきなのだろうか。初心者におすすめの銘柄を含めて紹介していこう。

目次
1.大和証券のつみたてNISAの基本情報
2.大和証券のつみたてNISAの3つのメリット
3.大和証券のつみたてNISAの2つのデメリット
4.大和証券のつみたてNISAの投資信託・ETF選びのポイント
5.大和証券のつみたてNISAで初心者におすすめの商品5選
6.大和証券のつみたてNISAはどんな人におすすめ?

1.大和証券のつみたてNISA(積立NISA)の基本情報

大和証券は110年を超える歴史があり、47都道府県に店舗をもつ対面証券である。オンライントレードも300万人超の利用実績があり、店舗やコンタクトセンターでのサポートや充実の投資情報・取引ツールにも定評がある。

大和証券のつみたてNISAの基本情報を見てみよう。

大和証券 つみたてNISA基本情報
商品分類 投資信託 ETF(上場投資信託)
取扱商品数 15本 7銘柄
最低積立金額 100円 1,000円
取引手数料 手数料無料 約定代金の1.265%程度
(購入時および売却時)
積立頻度 毎日、毎週、毎月、隔月、
3ヵ月毎、4ヵ月毎、6ヵ月毎
毎月、隔月、3ヵ月毎、
4ヵ月毎、6ヵ月毎
サポート(電話) 平日8:00~18:00
土・日・祝日9:00~17:00(資料や一部書類の請求受付のみ)

※大和証券の公式HPを基に筆者作成
 

大和証券のつみたてNISAは、他の金融機関に比べてETF取扱数や積立頻度の選択肢が多いという特徴がある。投資信託の本数は少なめだが、厳選されたラインアップだとも考えられる。

2.大和証券のつみたてNISA(積立NISA)の3つのメリット 豊富な積立頻度など

大和証券のつみたてNISAを利用するなら、メリットは把握しておこう。主なメリットは3つだ。

メリット1……投資信託なら少額の100円から積立投資可能

投資が初めてであれば、少額の積立投資から始めよう。万一、投資に失敗した場合に多くの資金を入れていると当然損失も大きくなるが、少額の投資であれば損失も小さくて済む。

投資信託の最低積立金額を大和証券と主な証券会社で比較してみよう。

証券会社 最低積立金額
大和証券 100円(投資信託)
1,000円(ETF)
野村證券 1,000円
SBI証券 100円
楽天証券 100円

※筆者作成
 

大和証券の投資信託は主なネット証券と同額の100円からの積立投資に対応している。月数百円程度の金額からの積立投資であれば、初心者でも安心してつみたてNISAを始められるだろう。

メリット2……積立頻度の選択肢が多く様々な積立スタイルに対応している

大和証券のつみたてサービスでは積立頻度のバリエーションが多い。投資信託なら毎日から6ヵ月毎まで選択可能だ。さまざまな積立スタイルに合わせて積立頻度を選べるのは大きな魅力だろう。

つみたてNISAにおける投資信託の積立頻度を主な証券会社と比較した。

証券会社 商品分類 対応する積立頻度
大和証券 投資信託 毎日、毎週、毎月、隔月、3ヵ月毎、4ヵ月毎、6ヵ月毎
ETF 毎月、隔月、3ヵ月毎、4ヵ月毎、6ヵ月毎
野村證券 投資信託 毎月
SBI証券 投資信託 毎日、毎週、毎月
楽天証券 投資信託 毎日、毎月

※筆者作成
 

なお、初心者で積立頻度に迷ったら、一般的な「毎月」の積立から始めるのがおすすめだ。     積立頻度は後から変更可能なため、いろいろな積立頻度を試してみてもいいだろう。

メリット3……商品を提案してくれるツール「つみたてNISA商品診断」を利用できる

大和証券の「つみたてNISA商品診断」は、初心者がつみたてNISAの商品を選ぶのに役立つツールだ。年齢や経済の関心度、投資経験などの6つの質問に回答すれば、その人に合ったつみたてNISAの商品をいくつか提案してくれる。

つみたてNISAを始めようと思っても商品の選び方がわからない初心者にとって、このツールを利用することで、どのような商品が自分に適しているのかを確認できる。

3.大和証券のつみたてNISA(積立NISA)の2つのデメリット

大和証券のつみたてNISAはデメリットもある。主な2つのデメリットは知っておきたい。

デメリット1……土・日・祝日の電話サポートは書類などの請求受付のみ

大和証券は土・日・祝日に電話サポートは受付しているが、資料や一部書類の請求受付のみの対応である。つみたてNISAについて電話で問い合わせるなら平日に行う必要がある。

もし土・日の電話サポートを希望するなら、土日も電話サポートを受け付ける野村證券や     SMBC日興証券の利用を検討したい。

デメリット2……投資信託の分配金は支払い(受取)のみで再投資は選べない

大和証券のつみたてNISAの対象商品は分配金支払コースのみであり、支払われた分配金は受け取ることになる。このためつみたてNISAで分配金の再投資は選択不可能である。

支払われた分配金はNISA口座へ非課税で入金されて、主口座へ自動的に振り替えられる。もし分配金を再投資したいなら、受け取った分配金を自分で再投資する必要がある。

4.大和証券のつみたてNISA(積立NISA)の投資信託・ETF選びのポイント

大和証券のつみたてNISA対象商品には同じ資産へ投資するインデックス型投資信託とETFがある。つみたてNISAでどちらを選ぶかを判断する主なポイントは、コストと分配金の2つだ。

投資信託はコストが低ければコスト負担による資産の減額を抑えられる。コストは購入や売却のときに負担する「取引手数料」と保有中に負担する「運用コスト」がある。

取引手数料についてだが、大和証券での場合、投資信託は購入手数料無料で売却時は商品によっては手数料負担があり、ETFは購入と売却でそれぞれ1%超の手数料負担がある。

投資信託の運用コストの主なものは信託報酬だ。インデックス型投資信託やETFは決められた指数に連動する運用成績をめざす。そのため詳しい銘柄分析などは不要であるため運用コストを抑えられる。投資信託の信託報酬は低いほうが望ましい。

投資信託の分配金が支払われなければ運用により得た利益が再度投資されて、更なる利益が期待できる。これを複利効果と言う。複利効果を重視するなら分配金は少ないほうがよいので、信託報酬と分配金がどちらも低い商品を選ぼう。

インデックス型投資信託とETFで投資資産別の商品の信託報酬と分配金(2019年の支払い実績)を比較した表を紹介する。

投資資産 インデックス型投資信託 ETF
商品 信託報酬
(税込)
分配金
支払実績
2019年
商品 信託報酬
(税込)
分配金
支払実績
2019年
(1口当たり)
国内株式
(TOPIX)
iFree
TOPIX
インデックス
0.154% 0円 ダイワ上場投信
-トピックス
0.275%
以内
34.9円
国内株式
(日経225)
iFree
日経225
インデックス
0.154% 0円 ダイワ上場投信
-日経225
0.275%
以内
420円
国内株式
(JPX
日経400)
iFree
JPX日経400
インデックス
0.2145% 0円 ダイワ上場投信
-JPX日経400
0.275%
以内
314円
米国株式
(S&P500)
iFree
S&P500
インデックス
0.2475% 0円 上場インデックス
ファンド米国株式
(S&P500)
0.165%
程度
15.5円
先進国株式 iFree
外国株式
インデックス
(為替ヘッジ
なし)
0.209% 0円 上場インデックス
ファンド
海外先進国株式
(MSCI-KOKUSAI)
0.264%
程度
28.7円
新興国株式 iFree
新興国株式
インデックス
0.374% 0円 上場インデックス
ファンド
海外新興国株式
(MSCIエマージング)
0.264%
程度
0円
全世界株式 該当なし 上場インデックス
ファンド世界株式
(MSCI ACWI)
除く日本
0.264%
程度
3.3円

※筆者作成
 

信託報酬と分配金の両方が低い商品は以下の4つだ。

  • 国内株式(TOPIX)
  • 国内株式(日経225)
  • 国内株式(JPX日経400)
  • 先進国株式のインデックス型投資信託

これらの資産へ投資するならETFよりインデックス型投資信託を選ぶべきである。

米国株式(S&P500)はETFのほうが信託報酬は低く、インデックス型投資信託のほうが分配金は少ない。ETFの購入と売却を合わせて2%を超える取引手数料負担を考慮すると、インデックス型投資信託を選んだほうがよい。

新興国株式は2019年の分配金はどちらも0円だ。ETFは2020年に分配金の支払い実績があるものの2011年から2019年は分配金0円であった。ETFは購入と売却で2%を超える取引手数料負担があるものの、信託報酬は0.1%程度でETFのほうが低い。長期投資ならETFを選んでも構わないといえる。どちらを選ぶべきかについては、この後のおすすめ商品で紹介したい。

全世界株式は大和証券のつみたてNISAでは該当する投資信託がない。ETF取引手数料を考えると全世界株式のETFよりも、先進国株式と新興国株式のインデックス型投資信託またはETFを組み合わせて、全世界の株式へ投資するほうがよいだろう。

5.大和証券のつみたてNISA(積立NISA)で初心者におすすめの商品5選

初心者におすすめの商品を資産別に5つ紹介しよう。投資信託・ETF選びのポイントを考慮して投資信託またはETFを選んでいる。(※データは2020年12月8日時点)

商品1,資産複合(バランス型)……ダイワ・ライフ・バランス50

ダイワ・ライフ・バランス50は国内株式30%、国内債券40%、外国株式20%、外国債券10%を目途に投資する投資信託だ。

ファンド名の50は株式と債券の投資比率50対50からきていると思われる。4資産への分散投資により比較的安定した運用を目指せる商品だ。

信託報酬は0.22%(税込)とバランスファンドとして低めだ。投資信託の規模を表す純資産総額は基準価額の上昇を上回っており、人気があることが分かる。

商品2,国内株式……iFree 日経225インデックス

iFree 日経225インデックスは日経平均株価を構成する国内225社の株式に投資する投資信託だ。日経225のインデックスファンドはTOPIX(東証株価指数)やJPX日経400のインデックスファンドより1年や3年の騰落率が上回っている。

信託報酬は国内株式へ投資するファンドとして最低水準の0.154%(税込)である。純資産総額は1年間で2倍近くになった人気のファンドだ。

商品3,米国株式……iFree S&P500インデックス

iFree S&P500インデックスはS&P500指数を構成する約500社の米国株式に投資する投資信託だ。S&P500は数十年単位の長期で上昇を続けており、今後も長期での上昇の可能性がある。

S&P500の国内インデックスファンドの信託報酬最低水準は0.1%程度だが、このファンドは0.2475%(税込)と0.15%ほど高めだ。純資産総額は1年間で70%ほど増加しており、購入する人が多いファンドである。

商品4,先進国株式……iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)

iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)は日本を除く先進国の株式へ投資する投資信託だ。為替ヘッジありの同商品もつみたてNISAの対象であり、為替変動リスクを低減したいなら為替ヘッジありの商品を選んでもいいだろう。

先進国株式の国内インデックスファンドの信託報酬最低水準は0.1%程度だが、このファンドは0.209%(税込)と0.1%ほど高めだ。純資産総額は1年間で90%近く増加している。

商品5,新興国株式……上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)

新興国株式は投資信託よりETFがおすすめだ。その理由は指標(インデックス)の違いによる運用成績の差である。6ヵ月間と1年間の期間別騰落率を次に示した。

期間別騰落率
期間 投資信託 ETF
iFree 新興国株式インデックス 上場インデックスファンド
海外新興国株式(MSCIエマージング)
6ヵ月間 +6.6% +20.40%
1年間 -15.8% +4.48%

※筆者作成、基準日は2020年10月30日
 

この投資信託のベンチマークは「FTSE RAFI エマージング インデックス」、ETFは「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」と違う指標への連動を目指している。2020年の6ヵ月間や1年間の結果を見ると、ETFが投資信託の運用成績を大きく上回っていることがわかる。

ETFである「上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)」は中国、台湾、韓国、インド、ブラジルなどの株式へ投資するETFだ。

純資産総額は2014年頃からほぼ横ばいである。しかし6年間50億円を超える水準を維持しており、運用に問題はないと考えられる。

前述のようにETFは購入と売却を合わせて2%を超える取引手数料の負担があるものの、大和証券のつみたてNISAで新興国株式に投資するなら、このETFがおすすめである。

6.大和証券のつみたてNISA(積立NISA)はどんな人におすすめか

大和証券のつみたてNISAの特徴をまとめると以下になる。

  • 100円からの少額積立投資できる
  • 豊富な積立頻度の選択肢がある
  • 商品提案ツール「つみたてNISA商品診断」が利用できる

100円からの少額積立投資では、投資に不慣れな初心者でも積立金額を低くしてリスクを下げられる。つみたてNISA商品診断も商品選びを助けてくれる。

また大和証券の積立頻度は主な証券会社のなかでも選択肢が多い。積立頻度を細かく設定したい投資経験者は選択肢に入れてみるのもよいだろう。

 

松本雄一
執筆・松本雄一
外資系コンピューター会社にてカスタマーサポート・開発・セキュリティ対策などを経験後に独立。自らの投資経験をもとに株式や投資信託などの投資情報を発信している。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。
外資系コンピューター会社にてカスタマーサポート・開発・セキュリティ対策などを経験後に独立。自らの投資経験をもとに株式や投資信託などの投資情報を発信している。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。

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