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7月の見どころ~ハスの花にチョウトンボが舞う
8月の見どころ~貴重な水生植物、オニバスとアサザが池を彩る
7月の見どころ~ハスの花にチョウトンボが舞う
夏の水元公園は、園内の南東部のエリアにあるいくつもの池が見どころ。多彩な水生植物や昆虫が見られるシーズンです。「水辺の生きもの館」の奥に広がる「ハス池」では、東西に長く伸びる池の水面を多数のハスの花が彩っています。40cmほどの丸い葉の上に、長い茎を伸ばして咲き誇るピンクの花が迫力!コンクリートの橋が2か所に架かっており、ハスの花托も真上から眺めやすいのが嬉しいポイントです。
ハスの花が咲くのは4日間。早朝に咲き始めて昼にはつぼみの状態に戻る、という過程を3日繰り返し、4日目には花びらを開き切って散っていきます。ふっくらした花姿を見るには、午前中の早い時間に訪れるのがおすすめです。
こちらの池では、東京都(区部)では準絶滅危惧種に指定されている「チョウトンボ」がよく見られます。キラキラ輝く青紫色の羽を持つチョウトンボが飛ぶ様子は、一見の価値がありますよ。一般的なトンボのように直線的な飛び方をせず、チョウのようにヒラヒラ飛ぶことからその名が付いたそうです。他のトンボとは一線を画す、透明ではない羽もまるでチョウのよう。その名も納得の美しさです。
8月の見どころ~貴重な水生植物、オニバスとアサザが池を彩る
ハス池の奥には「オニバス池」と「ごんぱち池」が並んでおり、どちらも7月初旬~9月初旬に限定公開されています。オニバス池には絶滅危惧種の水生植物オニバスが、ごんぱち池には準絶滅危惧種のアサザが、水面の上に鮮やかな花を咲かせているのです。
オニバス池の公開時間は9:00~14:30。直径1.5~2mにもなる丸い葉の上に、紫色のオニバスの花があちこちで顔を出しています。この巨大な葉にトゲが生えていることから名前に「オニ」が付けられたそうですよ。小さめながらも鮮やかなオニバスの花にも、萼や花筒にトゲトゲが付いています。
ごんぱち池のアサザの公開時間は9:00~10:00。午前中に咲き、昼にはしぼんでしまう半日花のため、公開時間はたったの1時間です。ご注意くださいね。ごんぱち池は都内で唯一のアサザの自生地として、大切にされています。明るい黄色のアサザの花は3~4cmと小さいサイズですが、花弁のふちにフリンジのような切れ込みが入る可憐な花です。
なおオニバス池、ごんぱち池ともに月曜日は休園です。どちらの池もたいへん日当たりが良いため、帽子や日傘などの暑さ対策をお忘れなく。