■ブッシュバロー・ダガー(紀元前2000年:イギリス)

 ストーンヘンジからわずか0.5マイル離れたブッシュバロー( Bush Barrow)として知られる青銅器時代の古墳内で1808年、考古学者のウィリアム・カニントンが複雑な装飾が施された青銅製の短剣を発見し、ブッシュバロー・ダガー(Bush Barrow dagger)と呼ばれるようになった。

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(画像=ブッシュバロー・ダガー 「Wiltshire Museum」より,『TOCANA』より 引用)

 短剣の装飾には幅わずか3分の1ミリの小さな金の鋲が最大14万個も埋め込まれていた。

 飾り鋲を作成するには、職人はまず髪の毛より少し太い極細の金線を作成する必要があり、次にワイヤーの端を平らにしてスタッドヘッドを作成し、非常に鋭いフリントまたは黒曜石のカミソリでヘッドのわずか1ミリ下を切断した。

 その後、この繊細な手順が文字通り何万回も繰り返された。次に短剣の柄に何千もの小さな穴を開け、スタッドを所定の位置に保つための接着剤として木の樹脂の薄い層を表面に塗りつけ、さらに各スタッドをその極小の穴に慎重に配置した。ワイヤーの製造、スタッドの作製、穴の作製、樹脂の塗布、スタッドの位置決めなどのプロセス全体が完了するまでには、少なくとも2500時間が費やされたと推定されている。

参考:「Ancient Origins」ほか

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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