オリンピックの開会式で放たれたハトが、聖火で焼け死んだことがある

一大スポーツイベントにとどまらず、平和の祭典としてその地位を築き上げてきたオリンピック。1988年のソウルオリンピックで、そんな平和のイメージを打ち破るような悲劇が起こりました。

それは開会式のことです。聖火リレーで運ばれてきた聖火が聖火台に点火され、式もクライマックスを迎えたそのとき、本来点火後に放つはずだったハトが先に放たれていて、数羽が聖火台にとまってしまっていました。それを知らずして聖火は聖火台に灯されたため、それらのハトはすべて焼かれて死んでしまいました。平和の象徴として放たれたはずのハトが焼かれてしまった悲劇は、全世界にもテレビ中継していたため、多くの人に衝撃を与えました。

そしてこれを見た動物愛護団体が激怒し、抗議するまでに至りました。それまでオリンピック憲章には、開会式で聖火への点火に続いて、ハトを放つように定められていましたが、これを機会に憲章は変えられ、以降ハトを飛ばすセレモニーは行われなくなったそうです。

イランでは、白い部屋に閉じ込められる拷問が行われている

犯罪者やスパイなどに自白させるために、世界では様々な拷問が行われてきました。肉体的に苦痛を与えるものもあれば、精神的に追い込むものもあります。中にはこんなもので拷問になるの?と思うものもありますが、実はこれが地味に精神を病む、非常につらい仕打ちにもなるのです。そのひとつに、イランで行われている白い部屋の拷問があります。

この拷問はただ、対象者を真っ白な防音室に閉じ込めるというもの。真っ白というのはどこまでかというと、床、壁、天井、着ている服と部屋にあるものは当然すべて白で、部屋の照明も影が出ないように設計されており、配膳される食事も白いプレートに白米が乗っているだけという、白以外何もないという完全な白い部屋です。

また、防音室というのがポイントで、誰とも話ができないのはもちろん、自分から発する以外の音を聞くことができないため、どれだけ声を出しても反応がなく、しかも周囲に何もないため、自分自身が何者かわからなくなってしまうそうです。

実際にここに8か月閉じ込められた犯罪者は、解放された今でもそのトラウマが消えないらしく、精神的に追い詰められ、現在では睡眠薬なしでは眠ることもできないということです。