東京スカイツリーには、雷の研究所がある

日本でもっとも高い建造物、東京スカイツリー。周囲に同じぐらい高いビルや建物がないため、雷も年に10回ほど落ちているそうです。電力中央研究所はその特性を利用しようと、スカイツリーの高層地点に雷の観測所を置いています。

この研究所では高さ497m地点に雷の波形を計測する測定器を設置して、高さ300mの地点にある屋内設置室までデータを送って記録しています。普段は無人ですが、スカイツリーに直接落雷した際などにはデータ回収のために研究員が訪れているそうです。

これらのデータはあらゆる建造物の雷対策に活かす以外にも、スカイツリーの運用・防災にも役立てられています。他にも様々な観測装置が置かれており、エアロゾル、風や大気中の温室効果ガスなどが計測されています。

東京スカイツリーは単なるランドマークというわけではなく、気象関係の観測の拠点になっており、我々の生活向上にも一役買っています。

唐揚げは、もともと豆腐を揚げた料理の名前だった

唐揚げは江戸時代初期に中国から伝来した普茶料理の中ですでに伝えられていたそうです。ただ、そのときに出されていた唐揚げは、私たちが現在食べているものとはまったく違うもので、豆腐を小さく切ったものを油で揚げて、さらに醤油とお酒で煮た料理でした。現在、私たちがよく食べている魚や野菜に小麦粉などをまぶして揚げたものは、「煎出(いりだし)」や「衣(ころも)かけ」と呼んでいたそうです。

では、現在よく見られる鶏肉の唐揚げはいつ頃誕生したかというと、昭和に入ってからで、銀座に店を構えた鳥料理専門店が、営業不振対策に作ったのが最初だったそうです。そして様々な店が真似をして作ったことから、広まっていったということです。

唐揚げが家庭料理として食べられるようになったのは、ここ50年ぐらいのことで、戦後、食糧難にそなえて養鶏場を多く作るという国の政策のもと、鶏肉が普及し始めてスーパーに多く並ぶようになったのがきっかけでした。思ったより新しい調理法だったとは意外ですね。