認知的負担を軽減するために行動をルーチン化

 「運動しなければならない」という義務感は、ダイエット時に「プレッシャー」となります。本当に鬱陶しい感覚でした。有名なエピソードですが、かのスティーブ・ジョブズ氏は毎朝の服装を考える「認知的負担」を削減するために、毎日同じ服装をすることを採用しています。この考えを応用し、「何も考えずに運動するためのルーチン」を作りました。

 内容は、「起床→洗顔→エアロバイク→シャワー」です。毎朝起床したら、このルーチン通りに動くことを徹底しました。余計な考え(面倒くさい、だるい…)を巡らす機会がなくなり、まるでパブロフの犬(ベルを鳴らすとヨダレを垂らす)のように無意識に行動します。このルーチンに要する時間は1時間程度なので生活に組み込むことは容易でした。

ダイエットを継続するには欲望を刺激せよ! 「飲酒しながらダイエット」の道
ジョブズはいろんなことを教えてくれます
(出版社:日経BP)
(画像=『BCN+R』より 引用)

 ルーチンに入れている「シャワー」は筆者にとって重要な行動です。びっしょりかいた汗を流すだけなのですが、運動後に限っては、昨晩食べたホルモンの脂や今までしてきた悪いことのエキスなどが毛穴から流れ落ちていくような恍惚とした幻想を得ることができるからです。当然ながら、ノンセクシャルな思考であります。

 このようにルーチンの中には(1)エアロバイク中のアニメ、(2)シャワー、のご褒美ポイントが存在します。これによりベルを鳴らすとヨダレを垂らす犬が如く、欲望に導かれ無意識に行動することができるようになりました。

運動開始5週間目でようやく体重に変化の兆し

 エアロバイク運動をはじめ5週間経った頃、体重に変化の兆しが出てきました。数日おきにガクッと減るような体重減少が発生し始めたのです。エアロバイクを漕ぐのは相変わらず苦しいですが、筋肉がついてきた影響か慣れてきた手応えもあります。なにより就寝中に足がつる頻度が減ったのには救われました(悪夢に近い現象だった)。

 体重はゆるやかに増えたり減ったりしながらも着実に減り続け、2カ月目には約2キロの減量をすることができました。なお、日々の飲食は日本酒を控えた以外は制限なく飲み食いしています。

ダイエットを継続するには欲望を刺激せよ! 「飲酒しながらダイエット」の道
運動開始2カ月目の体重遷移データ、
飲み会翌日には増加する
(画像=『BCN+R』より 引用)