■空白期間の後、殺人を再開

1990年、一家はベルギーのサール=キュスタンヌに引っ越した。それからおよそ10年後の2000年5月16日、フルニレはフランス・アルデンヌのシャルルヴィル=メジエールで当時18歳のセリーヌ・セゾンさんを殺害し、遺体をベルギーで遺棄した。翌2001年5月5日、今度はセダンでタイ系フランス人のマニャナ・テュンポンさん(当時13歳)を殺害し、やはり遺体をベルギーで捨てた。冒頭に述べたエステル・ムザンさん(当時9歳)の事件は、2003年1月9日に起きている。
2003年6月26日、フルニレはベルギーのシネイで、登校中のマリー・アサンションさん(当時13歳)に車の中から声をかけた。「車に乗って学校まで案内してほしい」というフルニレに、少女は学校の方向を教えただけで、車には乗ろうとしなかった。そんな様子に業を煮やし、フルニレは「人を疑ってはいけない」と叱りつけ、怯えたマリーさんは車に乗ってしまったのだ。マリーさんが車に乗ると、フルニレは態度を急変させて彼女を拘束したが、マリーさんは辛くも脱出に成功、後続車のドライバーに無事保護されたのである。
目撃者が犯人の車のナンバーを覚えていたことから犯人の身元は早々に判明、フルニレはついに逮捕された。

当初から警察はフルニレが複数の女性失踪・殺害事件に関わっているとにらんでいたが、フルニレは容疑を否認し続けた。だが、一年に渡る尋問の末、ついに妻のオリビエが自ら関わった事件について告白したのである。
その後の捜査によって、少なくとも7人の殺害が立証され、フルニレは終身刑を、共犯のオリビエは懲役28年を宣告された。なお、2010年7月2日に夫妻は離婚している。
前述したとおり、フルニレの犯行の全貌は未だ明らかではなく、エステルさん失踪事件のほか、複数の事件に関わっている可能性が指摘されている。フルニレほど「アルデンヌのオーガ(怪物)」という通り名がふさわしい残忍な連続殺人犯は、後にも先にもそうそういないだろう。
参考:「Wikipedia」「Murderpedia」「AFP」ほか
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提供元・TOCANA
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