■連続殺人の始まり
幼い頃に受けた性的虐待によるものなのか、フルニレは女性、特に処女の女性に対する強迫観念を抱いていた。逮捕後の捜査で、自分の人生の後悔として「処女と一度も結婚できなかったこと」を挙げているほどだ。また、フルニレは外面が良く、自分を良い人間だと思わせることに長けていたというが、その本質は自己中心的で冷酷、他人を思いやることができないサイコパスだった。
刑務所から出所後、新たな妻と共にフランス中部のヨンヌに暮らし始めたフルニレであったが、その陰では若い女性たちを毒牙にかけ始めた。

(画像=イザベル・ラヴィルさん。画像は「Murderpedia」より引用,『TOCANA』より 引用)
確認されている最初の事件は、1987年12月11日のことだ。被害者のイザベル・ラヴィルさん(当時17歳)は大学からの帰り道、フルニレによって誘拐され、強姦後に殺害されてヨンヌ県オセールの田園地帯にある井戸に投げ捨てられた。この井戸は後に埋め立てられてしまったため、彼女の遺体が発見されたのは2006年7月のことだ。