フォローメールとは、顧客や見込み客とより良い関係を築くために送るメールです。商談や打ち合わせ、問い合わせ対応などの後に送ります。

本記事ではフォローメールを送るメリットやタイミング、効果を高めるコツをまとめて解説。どんなときにどのようなフォローメールを送ればいいのか、シーン別の例文も紹介します。


本記事の内容をざっくり説明



  • フォローメールの概要と5つの目的

  • フォローメールの効果を高める書き方、送信時間

  • シーン別のフォローメールの例文



フォローメールとは?

フォローメールとは、既存顧客や見込み客との関係構築を目的に、彼らと何らかの接点を持った後に送るメールです。

たとえば商談が終わった後に、商談相手に時間を割いてくれたこと、商談の場を設けてくれたことのお礼を伝えるメール。資料請求をした見込み客に、資料請求のお礼を伝えたり内容の感想を伺ったりするメール。このようなメールがフォローメールにあたります。

フォローメールを送る5つの目的

フォローメールの目的は既存顧客や見込み客とより良い関係を構築し、長期目線で売上の向上を目指すことです。フォローメールを送ることで自社の売上や利益、イメージを長期的に高めていけます。

その理由を、フォローメールを送る5つの目的と併せて紹介します。詳しくは後述しますが、フォローメールを作成する際は、これらの「具体的な目的」を意識することが大切です。

顧客関係の構築

フォローメールを送る1つ目の目的は、「顧客関係の構築」です。

フォローメールを送ることで、メールを受け取った相手に「自分のことを気にかけてくれている」「この会社はアフターフォローも欠かさない、信頼できる会社だ」と思ってもらえるでしょう。

たとえば商談後にお礼のフォローメールを送ることで、相手からの印象が良くなります。商談の結果や商談中の相手の反応が悪かったとしても、商談の場を設けてくれたこと自体へのお礼を伝えることで印象が良くなり、次につながる可能性が高まります。

資料請求をしてくれた見込み客へのフォローメールも同様です。資料を読んでもわからなかったことがあり、それについて聞きたいと思っている見込み客が、資料の感想を伺うフォローメールを受け取ったらどう感じるでしょうか。

「このメールに返信して聞いてみればいいのか」「メールに書かれたこのURLから問い合わせができるのか」と、新たなアクションのきっかけになります。「自分が困っているときに、適切にフォローしてくれた」と、自社への印象も良くなります。

このような細かな配慮、顧客・見込み客を気にかける意思を伝えられるため、フォローメールは関係構築につながるのです。

顧客の声の収集

フォローメールを送る2つ目の目的は、「顧客の声の収集」です。

フォローメールでは顧客が購入してくれた商品やサービス、請求した資料の内容、問い合わせ対応などの感想を伺うこともできます。

たしかに、これらの顧客の声はアンケート調査や自社HPのフォームなどからも集められます。しかし、購入や申し込み、問い合わせなどのアクションに対して都度メールを送ることでより多くの顧客の声を集められるでしょう。

購入・申し込み・資料請求などのアクションを起こした直後という、顧客の興味や意識が高まっているタイミングで感想を伺えるのもメリットです。このようなタイミングの方が回答してもらいやすく、記憶が鮮明なうちにより具体的な感想を教えてもらえます。

LTVの向上

フォローメールを送る3つ目の目的は、「LTVの向上」です。

LTV(Life Time Value)とは「顧客生涯価値」のことです。顧客が自社との取引を始めてから終了するまでの間に、どのくらいの利益をもたらしたのか、その総量を表します。

たとえば月額制のコンテンツ配信サービスなら契約から退会までに得られた利益が、替え刃式のカミソリなら自社製品を使ってもらっている間(他社製品に乗り換えられるまでの間)に得られた利益がLTVです。

顧客や見込み客の気持ちに寄り添うようなフォローメールを送ることで、自社に対する印象が良くなります。「この会社は信頼できる」と思ってもらえれば、その分契約期間が長くなったり、再購入したりしてもらえる可能性が高くなります。

「この会社が好きだ」「応援したい」とまで思ってもらえれば、クロスセルやアップセルも狙いやすくなるでしょう。契約期間の面でも客単価の面でも、LTVの向上につながります。

関連記事:クロスセルとは?アップセルとの違いや、成功させる7つの戦略【事例紹介あり】

見込み客の育成

フォローメールを送る4つ目の目的は、「見込み客の育成」です。

見込み客が資料請求や問い合わせなどをした直後にフォローメールを送ることで、自社の良い印象を残せます。フォローメールがさらなる問い合わせやお試しプランへの申し込みなど、次のアクションにつながることも多いです。

見込み客がフォローメールにどんな反応をしたのかを起点に、次に送るメールの内容を変えるのもいいでしょう。

たとえばメールの開封はしたが添付したURLやファイルを開かなかった見込み客には、興味付けやニーズ・悩みを引き出すためのメールを送ります。URLやファイルを開いた見込み客は自社の商品やサービスに興味を持っているため、商談や無料セミナーへの参加、トライアルなどを提案するのもいいでしょう。

新規集客

フォローメールを送る5つ目の目的は、「新規集客」です。

ここまで紹介してきたように、フォローメールを送ることで既存顧客や見込み客からのイメージが良くなります。自社のファンともいえる顧客が増えることで、ポジティブな口コミやUGC(※)も増えるでしょう。顧客からの紹介も増えやすくなります。

このような、顧客が新しい顧客を連れてくる好循環に入ることで、加速度的に売上アップを目指せます。


※UGCとは?



  • ユーザー生成コンテンツのこと。ユーザーがブログやSNSなどに投稿した、自社の商品やサービスに関するコンテンツを指します。企業側ではなく消費者側が投稿したコンテンツは、第三者のフラットな立場からの意見として捉えられ、信頼されやすいです。