地震による被害は火災保険ではカバーされない
そんななか、気になったのが、地震保険への加入率です。周知のように、地震によって引き起こされる家屋の倒壊や津波、火災などによる被害は地震保険に加入していないと補償されません。火災保険だけではカバーされず、火災保険に付帯する地震保険に加入していないと保険金は出ない仕組みです。
ところが、その地震保険の加入率が、今回の震災のあったエリアはかなり低くなっています。図表にあるように、2022年の全国平均の火災保険世帯加入率は35.0%ですが、最も被害の大きかった石川県は30.2%にとどまっています。3割ほどの世帯しか地震保険に入っていないのです。周辺各県も同様です。福井県は35.0%と全国平均並みですが、新潟県は26.7%、富山県は27.0%にとどまっています。
能登半島は、東日本に位置する北米プレートと、西日本に位置するユーラシアプレートとの境界付近にあり、この境界付近は地震が多いことで知られています。にもかかわらずたいへん低い水準にとどまっているのです。

(画像=(資料:損害保険料率算出機構)、『Business Journal』より 引用)