地震保険は火災保険金額の最大50%まで

 地震保険加入率が低い水準にとどまっているのは、保険に入っていても、被害額が100%補償されるのではないことが影響している面もあるかもしれません。地震保険に入っていたからといって、それだけで保険金によって倒壊した住まいを建て直し、再建できるわけではないのです。

 地震保険で補償されるのは建物については、火災保険金額の30%から50%までで5000万円が上限、家財についても火災保険金額の30%から50%までで、1000万円が上限となっています。たとえば、火災保険の保険金額を時価評価の5000万円として設定した場合、火災保険はその50%まで、2500万円までの保険金額が上限になります。大規模な地震が発生した場合、補償しなければならない件数が膨大になり、保険会社の負担が多すぎるため、最大でも50%までに抑えられているのです。しかし、支払額が膨大になるからといって、保険会社が倒産するようなリスクが発生しないような仕組みがつくられています。ですから、地震保険に加入していても、大地震時には保険金が支払われないのではないかという心配はいりません。