■シリアル・キラーの逮捕と最後の言葉
半年にわたって開催されたシカゴ万博が終了すると、ホームズはあっさりとホテルに見切りをつけ、シカゴを離れる。その後、彼はアメリカ、カナダを転々としながら小さな詐欺を繰り返した。しかし、保険金目当てで子供を誘拐したことがきっかけで逮捕され、そこからホテルでの大量殺人が明るみとなった。取り調べの中でホームズは27件の殺人を告白しているが、実際には200人以上が被害に遭っていると言われている。
1896年5月7日にホームズの絞首刑が執行されることとなった。最後に言い残す言葉を聞かれると、こう答えた。
「ゆっくりやってくれ、ただ失敗しないでくれよ」
こうして、アメリカ初のシリアル・キラーは苦しむことなく35歳でこの世を去った。