【ケース別】日当の金額目安
日当の金額目安を国内出張と海外出張に分けて紹介します。
国内出張の場合
「2019年度 国内・海外出張旅費に関する調査(産労総合研究所)」によると、国内出張の日当や宿泊料の平均額は次のようになっています。
一般社員
部長クラス
日帰り出張の日当
2,094円
2,666円
宿泊出張の日当
2,355円
2,900円
宿泊料
8,605円
9,835円
海外出張の場合
同調査によると、海外出張の日当や宿泊料の平均額は次のようになっています。
一般社員
部長クラス
宿泊出張の日当
4,913円
5,593円
宿泊料
14,621円
16,385円
※北米地域への出張の場合
出張で日当を支給するときの注意点
出張で日当を支給するときの注意点を2つ紹介します。
出張旅費規程を設けておく
日当を支給するには出張旅費規程を設けなければなりません。出張の目的や行き先、出張する者の地位などの条件を洗い出し、条件ごとに金額を決めましょう。
なお、出張旅費規程の作成は就業規則の変更にあたります。従業員の意見聴取を行ったうえで変更届を提出するなど、手続きに手間がかかります。
出張報告書を提出させる
出張した従業員に出張報告書を提出させることを徹底しましょう。報告書には出張の日程や行き先、目的などを記入します。これがあることで、税務署から「節税のために架空の出張をしている」と疑われるリスクを抑えられます。
日当に関するよくある質問
日当に関するよくある質問に答えます。日当の金額や条件について迷っている担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
出張中に休日がある場合、日当は出すべき?
出張中に休日がある場合に日当を出すかどうかは自由であり、出張旅費規程で設定できます。休日といっても、出張中は普段と異なる場所・環境に本人の意思とは関係なく拘束されている状態であり、日当を出すことで従業員の納得度を高められるかもしれません。
ただし、業務を行わない休日に日当を支給することの妥当性には疑問が残ります。「通常認められる範囲」とみなされず、課税対象となることも考えられます。
出張する社員・役員ごとに日当額を変えてもいい?
出張する社員・役員ごとに日当額を変えることには、何の問題もありません。出張旅費規程で役職ごとの支給額を定めることで、社員・役員ごとの日当額を変えられます。
ただし、同じ条件の出張・同じ役職の社員には同じ額の日当を支給しなければなりません。「Aさんはがんばっているから少し高めに、Bさんはミスが多いから日当を減らす」のようなことをしてはいけません。
派遣社員が出張する場合はどうしたらいい?
派遣社員の給与や日当は派遣元の会社が支給します。日当を派遣料金に加えるかどうかは、派遣元の会社との契約により決まります。