平均年齢は中古マンションのほうが高い
注目しておきたいのが、平均年齢です。新築マンション購入者のほうが中古マンション購入者に比べて年収が300万円以上高いのに、実は年齢をみると中古マンションのほうが高くなっているのです。新築の平均が44.8歳に対して、中古マンション購入者の平均は46.3歳です。1.5歳ほど中古マンションを買った人のほうが年齢が高くなっています。
年功序列の給与体系が根強く残っているわが国では、一般的に年齢が高くなるほど年収が高くなるものですが、このマンション購入者の年齢をみるとそうなっていません。むしろ、年収の高い新築マンション購入者のほうが、年収の低い中古マンション購入者より若くなっています。
人生設計のなかにマンション購入を
類推すると、新築マンション購入者はビジネス社会で比較的順調に出世し、収入も高くなる幹部社員が多く、若いうちに頑張って自己資金を増やし、40歳代前半のうちに新築マンションを買っています。それに対して、中古マンション購入者はさほど収入が上がらないため、若いうちにマンションを買えず、40歳代の後半になって何とか中古マンションを購入するケースが多いのではないかとみられます。その分、慎重な人が多く、年収が低いなりに自己資金をシッカリと増やして、購入価格の半分近い自己資金を用意、住宅ローンの返済額を抑えています。
新築マンションを買うとローン負担などが重くなりますから、どちらがいいとか悪いとか決めつけることはできません。自分たちの年齢、年収などに応じてマンション購入をどう考えればいいのか、こうしたデータを参考に人生設計の参考にしていただければ幸いです。
(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)
提供元・Business Journal
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