マイルストーンを設定する3つのメリット
マイルストーンを設定するメリットは、「スケジュール管理がしやすい」「効率よく進行できる」「モチベーションアップ」の3つあります。それぞれの詳細を紹介します。
メリット1.スケジュールを管理しやすくなる
マイルストーンを設定する1つ目のメリットは、「スケジュールを管理しやすくなる」ことです。
マイルストーンではプロジェクト進行において重要な中間目標を設定するため、全体の進捗をおおまかに、瞬時に把握するのに役立ちます。細かな予定やタスクを管理するスケジュールよりも、全体の進捗を俯瞰しやすいです。
メリット2.プロジェクトを効率よく進行できる
マイルストーンを設定する2つ目のメリットは、「プロジェクトを効率よく進行できる」ことです。
先述のとおり、マイルストーンを設定することでプロジェクト全体の進捗をすばやく把握できます。納期や予定に対して遅れがどのくらい出ているのかを把握しやすいこと、重要な中間目標のみを管理することから、プロジェクト全体を俯瞰して軌道修正ができます。
細かな予定やタスクを管理することも大切ですが、さまざまな要素が細かく記載された管理表では全体の状況が把握しづらく、軌道修正時に混乱が生まれやすいです。
メリット3.モチベーションを保ちやすくなる
マイルストーンを設定する3つ目のメリットは、「モチベーションを保ちやすくなる」ことです。
マイルストーンで重要な中間目標を設定することで、メンバーはプロジェクト進行の節目ごとに達成感を得られます。
達成感はモチベーションの維持に役立ちます。特に中長期のプロジェクトでは中だるみが起こりやすいです。一つひとつのタスクを完了することでも達成感は得られますが、タスクの数が多いと「あまり進んでいる感じがしない」「この先も膨大なタスクをこなさなければならない」と、大きな達成感が得られないでしょう。
マイルストーンによりプロジェクト進行の節目を明確にすること、いつまでに何をすればいいのか具体的にわかることにより、モチベーションを保ちやすくなるのです。
マイルストーンの書き方・使い方4ステップ
プロジェクトの進行を管理するためには、以下の4つのステップでマイルストーンを設定していきましょう。
STEP1.タスクと期限を明確にする
まずはプロジェクト完遂のために必要なタスクを洗い出し、各タスクの期限を明確にしましょう。
マイルストーンでは細かなタスクではなく、重要な中間目標を管理します。タスクの洗い出しが終わったら、各タスクを「第1フェーズ」「第2フェーズ」などに分けてまとめましょう。
たとえばオウンドメディアの立ち上げなら、次のようにタスクを区分できます。
【第1フェーズ:CMSの構築】
- サーバー・インフラの整備
- コンセプトの設計
【第2フェーズ:メディアのデザイン】
- デザイナーの確保
- デザインの設計
- デザインカンプの作成
- 素材集め
- コーダーによるデザインの実装
【第3フェーズ:コンテンツ作成】
- ライター・編集者の確保
- コンテンツ作成スケジュールの設定
- 記事や動画の作成・編集
- コンテンツの入稿と公開予約の設定
STEP2.クリティカルパスを明確にする
タスクの洗い出しと区分が済んだら、各タスクをどのように進めるのか、作業経路を決めましょう。タスクをいつ進めても構わないものと、期日どおりに進めなければならないものにわけ、期日どおりに進めなければならないタスクをクリティカルパスとして設定します。
STEP3.タスク実行と進捗管理の担当者を決める
STEP2までで、プロジェクト進行の大まかな流れが見えてきているはずです。次は各タスクを実行する担当者と、進捗を管理する管理者を決めます。
管理者はプロジェクト全体を管理する責任者と、各フェーズを管理するディレクターをそれぞれ決めるといいでしょう。
先述の「オウンドメディアの立ち上げ」の例では、第1フェーズには開発に詳しいディレクターが、第2フェーズにはデザインに詳しいディレクターが、第3フェーズにはライティングやマーケティングに詳しいディレクターがいると好ましいです。
全体を管理する1人の責任者だけでは、各フェーズで必要となる知識のすべてをカバーするのは難しいです。各フェーズを同時進行で進めることもあります。管理が煩雑になったり混乱したりするのを防ぐためにも、大規模なプロジェクトでは複数の管理者を配置するといいでしょう。
STEP4.ガントチャートを作成する
ここまでの工程で誰が、どのようなスケジュールで、どのタスクを実行するのか。各タスクやフェーズを管理するのは誰なのかが明確になっているはずです。これらの情報をガントチャートにまとめ、全体の進捗を把握できるようにしましょう。
ガントチャートではプロジェクト完遂に必要なタスクを細かく管理します。タスク管理とは別にマイルストーン管理のための行を追加すると、全体の進捗を把握しやすくなるでしょう。