ガントチャートを作るときの注意点

機能するガントチャートを作成するためには、「タスクを詰め込みすぎない」「優先順位や依存関係を明確にする」ことがポイントです。次に、ガントチャートを作るときの3つの注意点について、詳細を紹介します。

タスクの詰め込み過ぎにならないよう配慮する

ガントチャートにタスクを詰め込み過ぎないように配慮しましょう。細かなタスクをすべて記入してしまうと、ガントチャートが見づらくなります。1日で終わるようなタスクや細かな事務作業などは、カンバン式で管理するのがおすすめです。

スケジュール面での詰め込みすぎも良くありません。プロジェクト進行は往々にして計画どおりに進まないものです。ギリギリのスケジュールを組むと遅れが出やすくなり、その度にガントチャートを修正しなければなりません。

これでは手間がかかるうえ、「遅れが出ている」という意識が管理者のプレッシャーを高め、メンバーのモチベーションを下げてしまいます。

タスクの優先順位や依存関係を確認する

タスクの優先順位や依存関係を確認し、それがわかるようにガントチャートを作りましょう。クリティカルパスに含まれるタスクを矢印でつないだり、関係性の高いもの同士でタスクを色分けしたりすると、見やすいガントチャートが作れます。

タスクの優先順位と進める手順を確認し、遅れてはいけないタスクを明確にすることで、余裕のあるスケジュールを組めるでしょう。

作成や修正に時間がかかることを認識する

ガントチャートの作成や修正には時間がかかります。作成には早めに着手すること、なるべく修正しなくていいよう、余裕のあるスケジュールを組むことが大切です。管理者がガントチャートの修正に追われ、ほかの重要業務に手が回らなくなってしまっては本末転倒です。

ガントチャートを作成するメリットを鑑みて、そもそもガントチャートを作成する必要があがあるのか検討しましょう。また、ツールを活用し、作成や修正の時間を短縮することもおすすめです。

ガントチャートの作成・管理に使えるツール

ガントチャートの作成・管理は、ツールを使うことが効率的です。簡単に見やすいガントチャートが作成できるだけではなく、オンライン上で同時に編集・共有できるため、チーム内への展開もしやすくなります。

次に、ガントチャートの作成や管理に使えるツールを3つ紹介します。

Excel・Googleスプレッドシート

ExcelやGoogleスプレッドシートのような表計算シートはガントチャートの作成に適しています。特に無料で使えてブラウザから閲覧・共有できるGoogleスプレッドシートなら、費用と手間をかけずにガントチャートの作成・管理ができるでしょう。

これらの表計算シートでガントチャートを作るときは、横軸を「データの入力規則→有効な日付」に設定し、マウス操作で日付を入力できるようにすると便利です。グラフは「セルの塗りつぶし」で作ります。

ガントチャート用とは別に、細かなタスクを管理するためのシートを作るのもいいでしょう。タスク名の隣のセルにチェックボックスを挿入して完了・未完了を管理したり、関数を使って完了率を自動計算したりすることもできます。

完了率を自動計算するには、画像のようにチェックボックスを2列に入れます。左側には完了・未完了にかかわらずタスクが入っているならチェックを、右側にはタスクが完了したらチェックを入れましょう。

関数は左側が「=COUNTIF(B9:B1000,true)」、右側が「=COUNTIF(C9:C1000,true)」です。進捗率の計算には「=C8/B8」の関数を使います。

Jooto

U-NOTE運営会社のPR TIMESが運営し、40万人以上が利用しているJootoは、タスクとプロジェクトをわかりやすく管理できる、シンプルさが特徴のツールです。ガントチャートとカンバン式の両方に対応し、開始日・完了日や担当者などのタスク情報を変更すると、ガントチャートにも自動反映されます。

親タスク内に子タスクを設定したり、タスクカード内でコメントをつけてやりとりしたりすることもできます。タスク同士の関係が明確になり、タスクに関係のあるコメントをすぐに確認できるため、管理しやすくなるでしょう。

「ビジネスチャットでタスクに関するやりとりをしていて、自分に関係のあるメッセージを見つけるのが大変」というケースでは、タスクカード内のコメント機能が特に役立ちます。

Asana

Asanaは世界的に利用されているプロジェクト管理ツールです。ガントチャートやカンバン式、カレンダー、タイムラインなど、さまざまな形式でプロジェクトの管理・把握ができます。

Asanaの特徴的な機能に「タイムトラッキング」があります。内蔵タイマーにより各作業にかかった時間を正確に測定できる機能です。正確な所要時間を把握することは、今後の計画立案に役立ちます。予定していた時間と実際にかかった時間を比較し、問題点を探し出せるでしょう。

「タスクにかかる時間を57%削減」「プロジェクトの期限内完遂度が57%向上」など、高い実績を誇るツールです。