ビジネスシーンで問題が発生した際、上司に指示を仰ぐことを「エスカレーション」と呼びます。現場で決められる権限がなく、また現場で対応すると問題がより拡大しそうな場合にエスカレーションによる対応が必要になります。

SNSやインターネット上で炎上などのトラブルが起こりやすい昨今、エスカレーションについての知識を深めておくことが大切です。

本記事ではそんな「エスカレーション」について解説。エスカレーションをする際に必要なルールやフロー作りで決めておくべき項目や、エスカレーションを円滑に行う5つのポイントもご紹介します。


本記事の内容をざっくり説明


  • エスカレーションが必要なシーンとは?
  • エスカレーションのルール・フロー決めで必要な5つの項目をご紹介
  • エスカレーションを円滑に行うためのポイントとは?



ビジネスでのエスカレーションの意味とは

エスカレーション(escalation)は本来、「拡大」「上昇」などの意味を持つ言葉です。そこから派生して、ビジネスシーンでは何らかのインシデントが発生した際に「上司や先輩に相談して判断を仰ぐこと」という行動を指します

「報告」と似た意味を持つ言葉ですが、報告は「現状を伝える」「現状を説明する」などの意味で使われており、上司の指示や対応を待つ意味合いは含まれていないのがエスカレーションとの違いです。

エスカレーションが必要なシーン

エスカレーションが必要なシーンは、ざっくり説明すると自分で判断・対応ができないときです。

例えば、緊急のインシデントが発生したときが挙げられます。現場の従業員レベルで判断・対応した場合にトラブルがさらに拡大して、収拾がつかなくなることがあります。インシデント発生時のトラブルの対処法は、自社内に対応方法や対応フローがあるはずです。エスレーションをすることで、迅速かつ的確な対応ができます。

自分の権限や責任範囲では対応できない問題が起きた際も、エスレーションを仰ぎます。権限の範囲外の決定を勝手にしてしまうと、そこから後々別の問題が発生する可能性があります。事態を早急に収拾するためにも、エスカレーションが必要です。

エスカレーションルール・フローとは

エスカレーションルール・エスカレーションフローとは、問題の発生からエスカレーションするまでの流れをフロー化したもののことです。いつ・誰に・どのタイミングでエスカレーションを行うのかをルールとして規定しておくことで、インシデント発生時に迅速な対応が可能です。

エスカレーションルールやエスカレーションフローは、インシデント内容をレベル分けし、緊急度や重要度に応じて報告内容や報告手段、報告ルートを決めるのが一般的です。レベル分けをしないと、全てのエスカレーションが毎回最も職位の高い方まで挙げられかねません。本来するべき業務に支障をきたす可能性も考えられるので、ルールやフローは慎重に決めましょう。