データマイニングの手法・やり方

データマイニングでは、「クラスター分析」「ロジスティック回帰分析」「ABC分析」「バスケット分析」などの手法が使われます。次に、主な4つの手法の詳細を紹介します。

クラスター分析

クラスター分析はデータを分類し、特性や傾向ごとに集団に分ける手法です。クラスターは「集団」の意味で、主に顧客のセグメンテーション(属性や傾向などによる分類)に使われます。

たとえば顧客を年齢・性別・来店した時間帯・曜日・客単価などの条件で分類し、それぞれの集団の特性を分析することで、どの層へのアプローチを強化すればいいのか、どんな時期にどんなキャンペーンを実施すればいいのかが見えてきます。

クラスター分析では各集団の特性や傾向をグラフ・表などで可視化することで、仮説を立てたり議論したりしやすくなるでしょう。

ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰分析はいくつかの要因(説明変数)から2択の結果(目的変数)が起こる確率を計算する手法です。「2択の結果」とは答えが2つしかない結果のことで、たとえば「商品を買うか、買わないか」「来店するか、しないか」などがこれにあたります。

たとえば説明変数に「会員登録の有無」「会員アプリのインストール有無」「メルマガの開封率」「年間購入額」などの要因を設定し、それぞれの要因が「セール期間中に来店するか、しないか」の結果(目的変数)にどのように影響しているのかを調べ、来店率を予測します。

ABC分析

ABC分析は主に売れ筋商品を見極め、発注の優先度を知るために行われます。販売数や売上高の大きい順に商品をA・B・Cのランクに分け、発注の優先度を考えます。

売れ筋商品の欠品を防ぎ機会損失を避けるため、死に筋商品の発注を減らし在庫リスクを軽減するために活用されることが多いです。

バスケット分析

バスケット分析は一緒に購入されやすい商品同士を明らかにするための手法です。買い物カゴ(バスケット)に一緒に入れられる商品を見出すための手法であるため、バスケット分析と呼ばれます。

バスケット分析によりどの商品がどんな商品と一緒に購入されるのか、関連性の高い商品はどれかを見出すことで、クロスセルを狙いやすくなります。一緒に購入されやすい商品同士の配置を近づけたり、セット割引を打ち出したり、売り場や施策の改善に役立つでしょう。