競合調査のやり方・流れ
闇雲に競合調査を行っても、有益な比較検討はできません。競合調査には、目的の明確化から調査対象の選定、仮説立案、データ収集、比較分析まで基本的な流れがあります。一連の流れに沿って実施しましょう。
- STEP1.競合調査を行う目的・ゴールを明確にする
- STEP2.調査する競合をピックアップする
- STEP3.仮説を立てる
- STEP4.データを集める
- SETP5.仮説とデータの分析を行う
STEP1.競合調査を行う目的・ゴールを明確にする
競合調査を行う前にまず決めておきたいのが、実施目的とゴールの明確化です。
目的なく調査を進めてしまうと調べる項目が多くなるうえ、検討するべき情報も多くなってしまいます。競合調査により得られた情報を有効活用できず、かけた時間とコストが無駄になってしまうことも。
ビジネスモデルの改善・再考、事業戦略の立案など具体的な目的とゴールを定めてから、競合調査を進めましょう。
STEP2.調査する競合をピックアップする
目的が決まった後は、調査する競合をピックアップします。最低でも3〜5社ほどベンチマークするのが基本です。同様の商品・サービスを取り扱っていることに加えて、同じ市場を共有しているかという観点からも競合他社を洗い出すことができます。
- 業界トップの企業
- 同価格で商品を展開している企業
- マーケティング戦略が似ている企業
- 安価で高品質な商品を展開している企業
- シェア率が低い企業
片っ端から調査するとなると時間がかかりすぎてしまいます。上記のポイントを意識して調査対象を絞りましょう。
STEP3.仮説を立てる
3〜5社ほどベンチマークする企業を決めた後は、データ収集の前に仮説を立てます。実際にデータを収集し、分析を行うのはここで立てた仮説を検証するためです。
仮説を立てるには、まず自社の強みと弱みを洗い出します。そのうえで「◯◯なのは、◯◯だからだ」という形で仮説を立てます。
仮説があることで調査するべき内容がより明確になり、効率良く調査ができます。
STEP4.データを集める
次に、仮説に基づいて競合調査を行います。データの収集方法はさまざまです。競合他社のホームページや公開している情報をリサーチしたり、直接訪問したりする収集方法が一般的です。ほかにも、アンケート調査や企業をよく知る人へのヒアリングなどが挙げられます。
SETP5.仮説とデータの分析を行う
必要なデータを収集したら、データ分析と仮説検証を行います。ここまでの調査から分析までの一連の流れを「実査」と呼びます。
データ分析による答えを照らし合わせることで、仮説が正しかったのかが明らかになります。仮説が誤っていた場合にはその要因を洗い出し、新たな仮説を立ててから再度競合調査を行います。
実査は繰り返し行いましょう。戦略の正しい方向性や誤ってしまった要因が明らかになるため、より有効な事業戦略を立てる際の判断材料にもなります。