軽くコンパクトになった車体

Option 719のモデルではグリーンのゴールドのクロススポークホイールをはじめ、アルミ削り出しのパーツを装備。写真のモデルでは電動スクリーンも採用しています。

GSの原点に立ち返る、そんな開発テーマを掲げたR 1300 GSは軽量化と車体のコンパクト化を果たしました。なんと重量は従来モデル比で12kgもの軽量化を果たしています。アルミダイキャスト製の新しいフレームや、すべてを新設計したエンジンによって車体はギュッとコンパクトに。

これまでのスチールパイプのフレームからアルミダイキャストのフレームへと進化して車体重量を12kg軽減しています。

進化の肝となるエンジン

初代モデルから進化を続けてきたボクサーエンジンは、今回完全な新設計となりました。トランスミッションをエンジン下部に置くことでエンジンの前後長を抑えつつマスの集中化を実現。このエンジンだけで3.9kgもの軽量化を果たしています。

気になるスペックは最高出力107kW(145hp)、最大トルク149Nmで、低速域と中速域以降でカムシャフトのプロファイルを変化させるBMW ShiftCam(シフトカム)機構も備えています。

サスペンションの進化がすごい!

GSシリーズが採用してきた独特のサスペンション機構のテレレバーとパラレバー。R 1300 GSからはEVOテレレバーとEVOパラレバーへと進化しました。もちろんBMWお得意の電子制御サスペンションDynamic ESAも刷新されています。なかでも、R 1300 GSツーリングに装備されるDSA(ダイナミック・サスペンション・アジャスト)は停車時と走行時に車高を自動で調整する機能を備えています。

フロントのEVOテレレバー。基本的な構造は従来モデルを踏襲しながら、細かな部分を変更してより自然でナチュラルなハンドリングを実現しています。

これまで小柄なライダーにとってGSのようなアドベンチャーモデルは足つきや取り回しに難がありました。しかし、DSAを搭載するGSは停車時にはシート高820mmでタイトになったシート周りとも相まって、身長160cm台のライダーでもしっかりと両足が着地するのです。

20mmのシート。幅はタイトで、160cm台のライダーでも両足がしっかり接地。

このDSA走り出すと時速50kmを超えたあたりでシート高が850mmへと自動的にアップして、時速20km以下でシート高が820mmに下がるという仕組み。これまで小柄なライダーに向けてローシートの用意もありましたが、今回のDSAの登場によってローダウン仕様は廃止になりました。こうした進化にも関わらず、ドライブトレインでも6.5kgの軽量化を実現しています。

リアのパラレバーのEVOパラレバーへと進化。