新商品のマーケティング施策として用いられることの多い「インフルエンサーマーケティング」。商材と施策内容が好相性の場合には、大きな効果が期待できます。

そんな「インフルエンサーマーケティング」について基本的な知識を解説。インフルエンサーマーケティングの成果が出なくて悩んでいる方や、一から学び直したいと考えている方は、ぜひ一読してみてください。


本記事の内容をざっくり説明



  • インフルエンサーマーケティングの市場規模と今後の見込み

  • インフルエンサーマーケティングに適した商材・サービスとは?

  • インフルエンサーマーケティングを実施する際の注意点



インフルエンサーマーケティングとは

「インフルエンサーマーケティング」とは、Web上、特にSNSで大きな影響力を持つインフルエンサーに特定の情報を発信してもらい、消費者の行動変容を促すマーケティング手法のことです。

インフルエンサーには、テレビや雑誌などで活躍する有名な芸能人と、SNSアカウントのフォロワーが多く、そのフォロワーに対して影響力を持つ一般人の2パターンが存在します。

インフルエンサーマーケティングで重要な役割を果たすと言われているのは、SNSで影響力を持つ一般人のほうです。同じ消費者の立場であるため発信した情報を消費者に身近に受け取ってもらいやすく、何らかの行動変容を促すことができます。

インフルエンサーマーケティングの市場規模

日本国内のインフルエンサーマーケティングは、年々市場規模が拡大しています。2023年の市場規模は約741億円。前年比120%の数字で、高い成長が見込まれています。

2027年には市場規模が約1302億円に達するとも言われており、今後もインフルエンサーマーケティングの需要はますます増加していく傾向にあります。

参考:サイバーバズ「【市場動向調査】2023年のソーシャルメディアマーケティング市場は1兆899億円、前年比117%の見通し。2027年には2023年比約1.7倍、1兆8,868億円に」

インフルエンサーマーケティングのメリット・効果

インフルエンサーマーケティングは、低コストで高い効果が期待できるマーケティング手法です。具体的にはどんなメリットが得られるのでしょうか。インフルエンサーマーケティングにより期待できるメリットや効果を解説します。

情報を信用してもらいやすい

インフルエンサーは、消費者と同じ目線で商品やサービスの情報を発信するため、情報を信用してもらいやすいのが大きなメリットです。例え同じ内容だったとしても、発信元が企業と、普段から見ているインフルエンサーとでは、情報の受け止め方が異なります。

Web広告のうち動画広告に接したユーザーの約9割以上が最後まで広告を見ずにスキップするというデータも出ています。消費者に対して情報をしっかりと届ける意味合いでも、インフルエンサーマーケティングは有効です。

参考:PR TIMES「20歳~69歳の男女1000人に聞いた「動画広告の接し方に関する調査」」

ターゲティングがしやすい

インフルエンサーは、グルメ・美容・旅行などジャンルに特化して活動している方が多いため、消費者のターゲティングがしやすいというメリットがあります。

ジャンル以外に、年齢・性別などの属性でもターゲティングが可能。特定のジャンルに興味関心が強い消費者に対して的確に情報を届けられます。

ユーザー・消費者目線でのレビューが期待できる

インフルエンサーのなかでも、SNSのフォロワーを多く抱える一般人系インフルエンサーは、ユーザーや消費者目線でのレビューを期待できます。

商品やサービスの良し悪しを企業側に忖度することなく、丁寧かつ率直なユーザーや消費者目線でのレビューは共感を生みやすく、ブランドや企業イメージの向上も期待できます。

商品を使用しているところをリアルに想像してもらいやすい

インフルエンサーは消費者目線で丁寧にレビューをしてくれるため、それを見た消費者が、商品を使用しているところをリアルに想像しやすいのがメリットです。

例えば、主婦向け商品のPRを主婦インフルエンサーに依頼した場合、そのインフルエンサーは主婦目線で商品のレビューを行います。同じ「主婦」という属性のフォロワーにとっては商品を使っているところを実生活で想像しやすく、有益な情報として受け取ってもらいやすくなります。

広告感が出にくいので、ユーザーに受け入れてもらいやすい

インフルエンサーマーケティングは、広告や宣伝の扱いになります。企業からの依頼によって投稿を行っているものの、レビューはインフルエンサー自身が感じた内容が書かれているため広告感が出にくく、ユーザーに受け入れてもらいやすいのがメリットです。

消費者のなかには、広告表示をブロックするツールを導入している方もいます。そのような場合でもインフルエンサーマーケティングのPR投稿であればブロックされず、情報を届けられます。

拡散が期待できる

インフルエンサーマーケティングによるPR投稿は、消費者から共感を得やすいため拡散が期待できます。特に、X(旧Twitter)には拡散するための機能が搭載されているので、たくさんの目に触れることが期待できます。

ひとつの投稿が拡散されて話題となれば、UGCの獲得も狙えます。インフルエンサーの投稿に加えて、リアルな口コミが増加することでブランドや商品の認知度の向上に繋がります。

オンラインで行うため効果計測が行いやすい

インフルエンサーマーケティングは、オンライン上で施策を実施するのが基本です。各種SNSにはインサイトを確認できる機能が付いており、リーチ・インプレッション・いいね・保存・フォロワー増加数・サイト遷移数などのデータを取得可能です。

1つの投稿に対する効果測定がしやすいため、施策内容の改善がしやすいのがメリット。インフルエンサーと商材の相性も把握できます。