Q5. ロシアとウクライナは「どっちもどっち」だから話し合えという人もいます。

れいわ新選組は「国際紛争を解決する手段として武力の行使と威嚇を永久に放棄した日本の行うべきは、ロシアとウクライナどちらの側にも立たず、あくまで中立の立場から今回の戦争の即時停戦を呼びかけ和平交渉のテーブルを提供することである」という談話を発表しましたが、これは憲法解釈のまちがいです。

憲法第9条に定める「戦争の放棄」は、前に書いた不戦条約にもとづく侵略戦争の放棄を定めるもので、すべての武力行使を禁止するものではありません。話し合いで解決するぐらいなら、最初から戦争は起こらない。そんなきれいごとでは、国際紛争は解決しないのです。

Q6. 戦争が長期化すると民間人の犠牲が増えるので、ウクライナは譲歩すべきだという意見もあります。

橋下徹さんの話は二転三転するのでよくわかりません。最初ロシアが侵略してきたときは「命が大事だからみんな逃げて20年後に戻ってこい」といい、それが批判を浴びると「ウクライナ政府が早く降伏しろ」といい始めました。

それでは侵略したロシアが得すると批判されると「NATOが軍事介入しろ」と言い始め、それが核戦争の原因になると批判されると、今度は一転して「ウクライナもNATOも譲歩してロシアと話し合いしろ」と言い出しました。

Q7. 犠牲が増えないように話し合いするのはいいんじゃないでしょうか?

強盗と被害者が話し合うことはできません。ウクライナが譲歩して橋下さんのいう「政治的妥協」ができたとして、ロシアがそれを守るんでしょうか。

プーチンは今までチェチェンやジョージアで数万人を殺害し、クリミアの併合以後、ウクライナ東部でも1万人以上を殺害しました。強盗とは話し合うのではなく、警察が逮捕して刑務所に入れるのです。