ロシアのウクライナ侵略は強盗みたいなものだと思いますが、ネット上では「ウクライナにも責任がある」とか「どっちもどっちだ」という人がいます。そういう意見を頭ごなしに否定するのもよくないので、考えてみましょう。
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Q1. ロシアのやったのは悪いことなんですか?
何が「悪いこと」かはむずかしい問題です。法治国家では法律に違反するのが悪いことですが、国と国との間にはそういう法律がありません。国際法というルールはありますが、それを強制する機関がないので、何が悪いことかを決める基準ははっきりしません。
今回はウクライナが国際司法裁判所に提訴し、裁判所はロシアに軍事行動の停止を命じたのですが、この裁判はすべての当事国が参加しないと成立せず、今回はロシアが出廷を拒否したので、この命令には効果がありません。
Q2. ではロシアとウクライナのどっちが悪いとはいえないんでしょうか?
普通の事件でいうと、武器をもって他人の家に入るのは強盗で、それを武器で追い払うのは正当防衛です。国と国との関係では、どっちが国境を超えたかが侵略の基準で、この意味ではロシアの軍事行動は国際法違反です。