ナツメグの由来
香りのする豆
ナツメグは名前の由来からも香りのよいスパイスであることがわかります。ナツメグはNut(豆)とMeg(ムスク)という2つの言葉が由来だと言われています。
ムスクとは香料、生薬の一種で非常にエキゾチックな香りとして知られています。ナツメグはムスクのような香りのする豆という意味があるようです。
ナツメグの学術名
なおナツメグには学術名もあり、Myristica fragransと呼ばれています。今では知らない人のいないであろうナツメグですが、ナツメグが広く流通するようになった歴史は最近のことになります。大航海時代にはナツメグもその他の香辛料同様に激しい奪い合いがありました。
ナツメグの歴史
モルッカ諸島が原産
ナツメグはインドネシアのモルッカ諸島が原産です。ちなみにモルッカ諸島は香辛料諸島としても知られ、歴史的には各国入り乱れての争奪戦が繰り広げられた場所でもあります。この内ナツメグの原産地でもあるバンダ諸島の原樹民は6000人以上が殺されたと言われています。
長くオランダが独占
ナツメグは17世紀以降の長くの間をオランダが独占していました。オランダの独占によりナツメグを他の土地へ移植することは許されていませんでした。オランダの独占からナツメグの栽培が自由化されたのは1864年のことで、歴史的にはまだ200年に満たないものになります。
大航海時代に価値が激変
大航海時代以前にはナツメグが注目されることはあまりなく、香辛料として使われていたのかもはっきりはしていません。ちなみに、12世紀のころはナツメグよりもメースの方が価値が高かったとも言われています。まさに大航海時代によって世界の見る目が変わった香辛料です。