■レフ・トロツキー暗殺事件
ヨシフ・スターリンとの権力闘争に敗れたロシアの革命家、レフ・トロツキーは国を追われ最終的にメキシコに亡命した。
1940年8月20日、支持者を装ったラモン・メルカデルがトロツキーの書斎に侵入し、ピッケルで彼の後頭部を強打して致命傷を負わせた。トロツキーは直ちに病院に搬送されたが、翌日午後7時頃に病院で死亡した。
メルカデルはすぐに逮捕され20年近く服役した。釈放されて帰国するとKGB長官によってソ連の英雄としてレーニン勲章を授与された。3児の父親である彼は65歳で亡くなりモスクワに埋葬されている。
取り調べでは頑なに「単独犯行」を主張したメルカデルは事件の背後関係を隠蔽したまま墓に入ったのだ。