秘書のキャリアステップ

秘書は役員クラスから社長まで、さまざまな方の業務をサポートします。役員秘書から社長秘書を目指すことがひとつのキャリアステップとして考えられるでしょう。

秘書兼広報としてキャリアを築くケースもあります。仕事の幅を広げ、業務の充実度を増すこともキャリアステップのひとつです。

秘書としてキャリアアップしたい人におすすめの資格

秘書の仕事に資格の有無は問われません。すでに秘書として活躍しており、さらなるキャリアアップを考えているのであれば資格取得を検討してみましょう。数ある秘書向けの資格のなかから、おすすめの資格を4つご紹介します。

秘書検定2級以上

秘書に必要なスキル習得を証明する資格として「秘書検定」があります。秘書検定は3級・2級・準1級・1級の級位がありますが、秘書としてキャリアアップしたい方には2級以上の取得がおすすめです。

3級は基本的な職場常識が備わっていれば合格することができ、受験者の多くは高校生です。一方、2級は3級に比べて応用力や柔軟性、効率的な考え方などを有しているかが問われます。受験者の多くは大学生ですが、会社員で取得を目指す方も多くいます。

合格率で見ても3級は70%前後、2級は60%前後、準1級は40%前後、1級は30%前後と合格率が低くなります。秘書として高いスキルを有していることを証明するのであれば、2級以上の取得を目指しましょう。

参考:ビジネス系検定「秘書検定」

参考:早稲田教育出版「秘書検定について」

国際秘書検定(CBS検定)

「国際秘書検定」は、日本語と英語、2つの言語を使いこなすバイリンガルとしての実力を証明する資格です。CBS検定とも呼ばれており、CBSは「Certified Bilingual Secretary」の略です。

国際秘書検定では、主に2種類の資格を取得できます。1つは「準CBS資格」です。受験資格不問で、日本秘書教会が実施しているCBSプライマリー試験に合格すると得られます。もう1つは「CBS資格」で、同じく日本秘書教会が実施しているCBSファイナル試験に合格した方に授与されます。

国際秘書検定は日本語と英語で問題が出題されるため、難易度が高いことで知られています。ビジネス実務から秘書実務、経営・会計・法律の知識まで、幅広いビジネスの知識が必要です。問題の多くは記述式であるため、まずは英語を勉強してから国際秘書検定に臨みましょう。

参考:日本秘書教会「CBS(国際秘書)検定について」

TOEICをはじめとした語学の資格

秘書としてキャリアアップを考えている方は、TOEICをはじめとした語学の資格取得もおすすめです。

TOEICのほかには、実践的な英語力を有している証明になる「TOEFL」や中国語の語学力を測る「中国語検定」などがあります。勤める企業にもよりますが、グローバルに活躍したいなら英語の資格はマストで、プラスもう1つの言語を取得しているとキャリアアップが期待できます。

参考:TOEFL

参考:日本中国語検定教会「中国語検定」

硬筆書写技能検定

手紙や御礼状など、秘書が手書きの文字を書くシーンも多いものです。その際、美しい文字を書けることはプラスに働くでしょう。

「硬筆書写技能検定」は、文部科学省後援の検定試験です。硬筆に関する技術と知識を有している証明として活かせます。文部科学省後援のため公的性があり、資格保有欄に記載できるのが大きな特徴です。

級位は6〜1級まであります。6級・5級は小学生レベル、4級・3級は中学・高校生レベル、準2級・2級・準1級・1級は大学生と社会人レベルとされています。特に、準1級と1級は難易度が高く、合格率は16〜10%程度です。

学歴・年齢・性別など受験資格は問われません。自分の書写能力を証明し、履歴書に明記できる資格を取得したい方におすすめです。

参考:一般財団法人 日本書写技能検定協会「硬筆・毛筆の書写技能検定について」